1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63870104
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡田 善雄 大阪大学, 細胞工学センター, 教授 (30029756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
糸魚川 直祐 大阪大学, 人間科学部, 教授 (90027962)
生田 房弘 新潟大学, 脳研究所, 教授 (20018592)
内田 驍 大阪大学, 細胞工学センター, 教授 (40029781)
上田 重晴 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (90068453)
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Keywords | SSPE細胞 / サイトカラシン / ハムスター / 猿 |
Research Abstract |
1.ハムスターを用いたSSPE発症実験:【○!1】患者から分離後の継代数の少ない数代継代SSPE細胞と数十代継代のSSPE細胞をハムスター脳内に接種後の発症パターンが観察された。結果は継代数の短い試料では接種後数日で発症が観察され、継代数の長い試料では発症に十数日かかることが判明した。リポソーム治療には、接種から発症までの期間が長い程、その有効性が確かめられる筈である。さらに、生きている細胞そのものを用いない工夫も行われた。培養SSPE細胞からサイトカラシー処理で、細胞膜に包まれた細胞質小胞を採取し、この小胞のみを集めて、脳内接種する事で発症が可能である事を確認した。このSSPE細胞あたりSSPEウイルス遺伝子が約1000コピー存在しているので、サイトカラシンで作られた小胞内には充分ウイルス遺伝子が包み込まれていたと考えられる。 2.猿を用いた発症実験:継代数代目のSSPE細胞を脳内に注入したところ、接種後1ケ月で典型的なSSPEの発症が見られた。然し、ハムスターを発症さすことのできたサイトカラシン処理で作った小胞接種では数ケ月後にいたるも全く反応なく、小胞での猿発症はなかったと判断した。 以上の結果から動物を用いたSSPE発症実験は成功したと判断された。この結果は、SSPE病巣の拡大は、成熟SSPEウイルスの継代感染によるものではなくて、SSPE細胞が正常神経細胞と触合して、SSPE遺伝子を相手方の細胞内に注入する事によって成立している事が、確かめられた事にもなる。何故なら、ハシカウイルス宿主域は限定されていて、ハムスターには感受性を示さないウイルスであるからである。また注入したSSPE細胞が脳内で増殖するためでも無い事は、サイトカラシン処理での小胞で発症が可能であることで理解できる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Okada,Y.: Current Topics in Memberanes and Transport. 32. 297-336 (1988)
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[Publications] Mekada,E.;Okada,Y.;Uchida,T.: J.Cell Biol.107. 511-519 (1988)