2023 Fiscal Year Annual Research Report
ポリアミンがCAGリピート由来の非標準翻訳に与える影響と翻訳開始点の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Multifaceted Proteins: Expanding and Transformative Protein World |
Project/Area Number |
23H04264
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
町田 幸大 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (20553093)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | CAGリピート / 非典型翻訳 / フレームシフト / 再構成型無細胞翻訳系 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、真核細胞が持つ主なポリアミン(プトレスシン、スペルミジン、スペルミンの3種)が、CAGリピート配列由来の非標準翻訳(+1, -1フレームシフト)に与える影響を明らかにすると共に、CAGリピート配列由来の非標準翻訳産物の翻訳開始点を明らかにすることである。予備実験において、各ポリアミン(プトレスシン、スペルミジン、スペルミンの3種)の添加量をそれぞれ変えて調製した再構成型翻訳系に、CAGリピートを含有するmRNAを投入し、翻訳産物をウエスタンブロットで解析すると、特にスペルミジンに非標準翻訳フレームを促進効果が見られていたが、実験を繰り返し再現性を高めると、ポリアミンによって翻訳に与える影響が異なるもののどのフレームにおいても同様に作用することが分かり、当初予期していたようなポリアミンによるフレームシフト促進効果は認められなかった。一方、各翻訳フレームの翻訳されやすさに違いがあるかを明らかにするために、全てのフレームを同じ解析タグで検出できるようなコンストラクトを調製し、WBで解析した結果、0フレーム:-1フレーム:+1フレームが100:35:5の割合で翻訳されていることが分かった。この結果を受け、+1フレームは発現が弱く解析が難しいため、-1フレームに着目し、その翻訳開始点を探るためにCAGリピート配列の上流のAUGAAGGCCUUCGAGUCCCUCAAGUCCUUCに対してUAAストップコドンスキャニングを実施した結果、AUGAAGGCCUUCまでは0フレームで翻訳されており、UUCコドンで-1フレームシフトが生じることが予想される結果が得られた。これを確かなものにするために、現在、-1フレーム翻訳産物を精製し質量分析によってそのN末端配列を同定することを目標に実験を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請当初に予期していたポリアミンがCAGリピート由来の翻訳に与える影響は、丁寧に実験を繰り返し再現性を確認した結果、予想違いであることが分かり残念な結果になってしまったが、その他に計画していた、各フレームの翻訳の強さの解析、翻訳開始位置の解析については順調に進展しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
-1フレームの翻訳開始点を探るためにCAGリピート配列の上流のAUGAAGGCCUUCGAGUCCCUCAAGUCCUUCに対してUAAストップコドンスキャニングを実施した結果、AUGAAGGCCUUCまでは0フレームで翻訳されており、UUCコドンで-1フレームシフトが生じることが予想される結果が得られ、これを確かなものにするために、現在、-1フレーム翻訳産物を精製し質量分析によってそのN末端配列を同定するための実験を進めている。具体的には、-1フレーム翻訳産物にはC末端にHAタグを導入してるため、HA beadsを利用した精製を試みているが、産物の疎水性が高いためか、低pH bufferやHA peptideを使ってもHA beadsから解離しない状況である。タグを変える、あるいは、超遠心分離や各種イオン交換樹脂等も利用して、翻訳系コンポーネントを除くケースも考慮して実験を進めて行く。
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