2013 Fiscal Year Annual Research Report
π空間を利用する有機分子フラスコ触媒の創成とトリフルオロメチル化反応の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Advanced Molecular Transformations by Organocatalysts |
Project/Area Number |
24105513
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
柴田 哲男 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40293302)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 有機触媒 / π空間 / フッ素 / トリフルオロエトキシ |
Research Abstract |
π空間触媒として想定するサブフタロシアニンが取り込む分子の一般性確認,及びフラスコの母体となる様々なサブフタロシアニン誘導体を用いたお椀構造内部への芳香族分子取り込み実験を行った。これまでの研究により,トリフルオロエトキシ化サブフタロシアニン内部にはトルエンとベンゼンが取り込まれることが明らかとなっている。これらの現象がトリフルオロエトキシ基によるものであることを確かめるため,無置換フタロシアニンとトリフルオロエトキシ基がアキシアル位で結合したダイマーを合成したところ,トリフルオロエトキシ化フタロシアニンのみにトルエンが取り込まれることがX線結晶構造解析により明らかとなり,トリフルオロエトキシ基の優位性が現れた。また環拡大型フラスコとして,トリフルオロエトキシ化フタロシアニンが一つのベンゼン環を介して連なったダイマーを合成した。本化合物はサブフタロシアニンモノマーより大きな化合物を取り込むためのフラスコとして利用できると考えられる。当初の目的である反応場としての応用の可能性が明確になったといえる。続いて,トリフルオロエトキシ化サブフタロシアニン自身の光触媒反応を検討することにした。光触媒として可視光域から近赤外域の光を吸収するルテニウム系色素が一般に使用されるが,ルテニウムは高価であるために,有機反応に用いるには問題がある。そこで,トリフルオロエトキシ化フタロシアニンを触媒に用いて,hex-5-en-1-olとペルフルオロオクチルヨージドをLEDランプの照射下にて行った。その結果,還元剤としてアルコルビン酸ナトリウムを用いることで,ラジカル付加反応が進行し,末端がペルフルオロアルキル化された化合物が77%で得られた。この結果は,トリフルオロエトキシ化サブフタロシアニンが光触媒として働いた初めての例である。上記両者を組み合わせたπ空間を利用する反応への展開が大いに期待出来る。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Enantioselective monofluoromethylation of aldehydes with 2-fluoro-1,3-benzodithiole-1,1,3,3-tetraoxide catalyzed by a bifunctional cinchona alkaloid-derived thiourea-titanium complex2013
Author(s)
H. Ma, K. Matsuzaki, Y.-D. Yang, E. Tokunaga, D. Nakane, T. Ozawa, H. Masuda, N. Shibata
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Journal Title
Chem. Comm.
Volume: 49
Pages: 11206-11208
DOI
Peer Reviewed
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