2014 Fiscal Year Annual Research Report
FAAP20によるK63結合型ポリユビキチン鎖特異的認識の構造的基盤
Publicly Offered Research
Project Area | New aspect of the ubiquitin system : its enormous roles in protein regulation |
Project/Area Number |
25112505
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 裕介 東京大学, 放射光連携研究機構, 助教 (50568061)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | X線結晶構造解析 / ユビキチン |
Outline of Annual Research Achievements |
ファンコニ貧血の原因遺伝子として見つかったFanconi anemia (FA)タンパク質群は、DNA損傷の一つであるDNA鎖間架橋を修復する。DNA損傷が生じると、その近傍にはK63結合型Ub鎖が付加される。FAAP20のubiquitin-binding zinc finger (UBZ)ドメインはK63結合型Ub鎖と特異的に相互作用することでFAタンパク質群をDNA損傷箇所へと集積させ、これによりFAタンパク質群がDNA損傷を修復する事が、近年いくつかのグループから報告された。一方、FAAP20はUb化されたDNAポリメラーゼRev1をDNA鎖間架橋箇所へと集積させるために必要という報告もある。いずれにせよ、DNA鎖間架橋修復メカニズムの解明にはFAAP20によるUb結合メカニズムを明らかにする必要があった。本研究ではFAAP20のUBZドメインとK63結合型Ub2量体の複合体の結晶構造解析、さらに変異体を用いた解離定数の測定を行った。 研究成果として、FAAP20とK63結合型Ub2量体の複合体の結晶構造を決定し、FAAP20によるUbの認識機構を明らかとした。さらに、得られた結晶構造を元にした点変異体を用いて、FAAP20とUbおよびM1-、K48-、K63-結合型Ub2量体との解離速度定数の解析を行った。その結果、FAAP20のUBZドメインにはUb鎖特異性は存在しないことが明らかとなった。また、Ubとの結合能を失ったFAAP20は、DNA損傷箇所へと集積出来ない事が細胞内での局在実験で明らかとなった。この成果は「Structural Basis for Ubiquitin Recognition by Ubiquitin-Binding Zinc Finger of FAAP20」というタイトルで、「PLOS ONE」に掲載された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Structures of CYLD USP with Met1- or Lys63-linked diubiquitin reveal mechanisms for dual specificity2015
Author(s)
Sato Y, Goto E, Shibata Y, Kubota Y, Yamagata A, Goto-Ito S, Kubota K, Inoue J, Takekawa M, Tokunaga F, Fukai S.
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Journal Title
Nature Structural & Molecular Biology
Volume: 22(3)
Pages: 222-229
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant