2014 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキチン連結酵素PARKINを活性化するメカニズム
Publicly Offered Research
Project Area | New aspect of the ubiquitin system : its enormous roles in protein regulation |
Project/Area Number |
25112522
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
松田 憲之 公益財団法人東京都医学総合研究所, 生体分子先端研究分野, プロジェクトリーダー (10332272)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | PINK1 / リン酸化 / ユビキチン / Parkin |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は既にPINK1のキナーゼ活性とParkinのユビキチン連結酵素(E3)活性が細胞内で良く相関すること,つまり「PINK1キナーゼ活性の欠損変異体によって、ミトコンドリアの膜電位低下時におけるParkinのE3酵素活性化が阻害されること」及び「恒常的活性型PINK1によって、ParkinのE3酵素活性がミトコンドリアの膜電位とは無関係に活性化されること」を見出していた.この補助金の初年度の成果として、ParkinのSer65がPINK1依存的にリン酸化されること、それがParkinの活性化に重要であることを報告した(Iguchi JBC 2013)。 本年度は、このSer65のリン酸化と、Parkinの活性中心であるCys431の露出との詳細な関係を明らかにした。Parkinの活性化を分子のレベルで記述すると、活性中心であるParkin Cys431とユビキチンがチオエステル結合した中間体の形成を介して機能することがわかった。海外グループによるParkinの立体構造解析から、このCys431が普段はParkin自身のRING0ドメインによって塞がれた形をしていることも示された。そこで、W403AやF463Aといった、これらのParkin自己阻害を脱抑制する変異をParkinに導入し、それらの脱抑制変異体とSer65のリン酸化不能(S54A)・リン酸化模倣(S54E/D)変異体を組み合わせてその影響を調べることで、「PINK1によるSer65のリン酸化とユビキチンとチオエステル結合中間体を形成する為のCys431露出とを結びつける」分子機構の解明を行なった。さらにその過程で、Parkinが活性化される為には、Parkinとは異なる PINK1 基質が必須であり、その基質がユビキチンであることを明らかにした。成果は、本年度に Nature 誌に掲載された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Ubiquitin is phosphorylated by PINK1 to activate Parkin2014
Author(s)
Koyano, F., Okatsu, K., Kosako, H., Tamura, Y., Go, E., Kimura, M., Kimura, Y., Tsuchiya, H., Yoshihara, H., Hirokawa, T., Endo, T., Fon, E-A., Trempe, J-F., Saeki, Y., Tanaka, K., and Matsuda, N.
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Journal Title
Nature
Volume: 510
Pages: 162 - 166
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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