2015 Fiscal Year Annual Research Report
生細胞内の秩序構造が誘起する蛋白質立体構造の安定性
Publicly Offered Research
Project Area | Dynamical ordering of biomolecular systems for creation of integrated functions |
Project/Area Number |
26102538
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
池谷 鉄兵 首都大学東京, 理工学研究科, 助教 (30457840)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | in-cell NMR / NMR立体構造解析 / PCS |
Outline of Annual Research Achievements |
蛋白質の細胞内ダイナミクス解析では,TTHA1718とGB1蛋白質について,T1, T2, DESTのモデル解析を行った.解析の結果,細胞内では100msec程度の交換速度で,TTHA1718とGB1蛋白質の数%が細胞内の超巨大分子と相互作用していることが示唆された.特定の相互作用部位の存在は示唆されなかった.現在,人工の分子クラウダーでも同様な解析を行い,細胞内環境のデータとの比較を進めている. 不安定構造を有する蛋白質の細胞内解析では,pH 6.0の通常の緩衝液下でフォールドとアンフォールド構造が1:1で存在することが明らかになっているDrk蛋白質の構造解析を進めている.これまで,アンフォールド状態を持つと知られている蛋白質N末端側のSH3ドメインのみの解析を行ってきたが,本年度は,Drk蛋白質全長の構造解析を行った.全長の解析から,二状態存在する機構の解明と,この蛋白質の本来持つ特性を理解することを目指す.Drk蛋白質全長の試料は,cell freeのシステムを用いることで,大量発現と精製に成功した.3D 3重共鳴スペクトルの測定にも成功し,現在,蛋白質主鎖連鎖帰属の解析を進めている. 大腸菌を用いた蛋白質の立体構造決定では,QME(Quantitative Maximum Entropy)によるNMR信号の再構成,FLYAによる蛋白質側鎖の共鳴信号の自動帰属,ベイズ推定を用いた立体構造計算の3つの新規手法を組み合わせることで,従来よりもはるかに高精度に立体構造が決定できることを示した.
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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