2014 Fiscal Year Annual Research Report
非コードDNAの相同染色体の認識と対合における役割
Publicly Offered Research
Project Area | Functions of non-coding DNA region for genome integrity |
Project/Area Number |
26114725
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
丁 大橋 独立行政法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所バイオICT研究室, 主任研究員 (50359080)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 染色体 / 対合 / 減数分裂 / 分裂酵母 |
Outline of Annual Research Achievements |
生物の多様性を生み出し、進化をもたらしてきた仕組みの一つが有性生殖である。有性生殖を司るのは減数分裂で、減数分裂の分子機構の解明は基礎生物学においても医学においても非常に重要である。減数分裂の過程で特に解明されていない部分は相同染色体対合のメカニズムである。相同染色体の対合は親世代から承け継いだ相同染色体が互いを見つけて接着する過程であり、正常な対合が相同組換えおよび相同染色体の還元型分配に不可欠である。本研究は非コードDNA領域の相同染色体認識と対合における役割及びその分子メカニズムの解明を目的としている。今年度は新規な対合サイトを発見するために、ゲノムワイドに100kb以内の距離間隔でlacOリピートを染色体に挿入し、高頻度に対合する染色体サイトを捜査するアプローチをとった。すでに分裂酵母のゲノム上約30箇所にlacOリピート挿入したので、新規に約100か所均一分布した場所にlacOリピートを挿入した。その結果、分裂酵母の全ゲノムをカバーするようなLacO/lacI-GFPライブラリを作成した。このライブラリは対合の研究のみならず核染色体ダイナミクス研究に有用なツールとして利用できる。今後、このライブラリを利用して、野生株および相同組換えできない変異株で対合を測り、新規の相同組換え非依存的対合サイトを検索していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
減数分裂における相同染色体対合のメカニズムを解明するために、ゲノムワードの対合のダイナミックスを明らかにする必要がある。そのために、100kb間隔でゲノム全体にわたりlacOリピートが挿入したライブラリを野生株と相同組換えの欠損株で完成した。現在対合のライブ観察及びデータ解析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
ゲノムワードの対合状況の解析により、対合のホットスポットとコールドスポットを割出し、その付近の染色体の特徴を解析する。
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Research Products
(5 results)