Budget Amount *help |
¥144,560,000 (Direct Cost: ¥111,200,000、Indirect Cost: ¥33,360,000)
Fiscal Year 2021: ¥27,560,000 (Direct Cost: ¥21,200,000、Indirect Cost: ¥6,360,000)
Fiscal Year 2020: ¥27,560,000 (Direct Cost: ¥21,200,000、Indirect Cost: ¥6,360,000)
Fiscal Year 2019: ¥27,560,000 (Direct Cost: ¥21,200,000、Indirect Cost: ¥6,360,000)
Fiscal Year 2018: ¥27,560,000 (Direct Cost: ¥21,200,000、Indirect Cost: ¥6,360,000)
Fiscal Year 2017: ¥34,320,000 (Direct Cost: ¥26,400,000、Indirect Cost: ¥7,920,000)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
孵化後5日間絶食状態によるXXメダカの性転換には脂質合成が関与することが示唆されたため、脂質合成の鍵遺伝子であるFasn遺伝子の変異体を作製しその表現型を解析した。その結果、薬理学的に脂質合成を阻害した時と同様に、変異体XXメダカの稚魚では本来発現しないはずのdmrt1遺伝子の発現が認められた。一方、脂質がリガンドとなり得るオーファン核受容体のシス配列がdmrt1遺伝子のTSS 付近に見出されたため、オーファン核受容体の発現を調べたところ、PPARgamma が生殖腺で発現が認められた。脂質がメディエーターとなってdmrt1遺伝子転写上昇を引き起こす可能性が示唆される。 一方、生殖細胞の性スペクトラムの研究においては哺乳類卵形成に関する遺伝子の変異体を確立し、rec8aとfbxo47 の変異体とのエピスタティック解析を行った結果、fbxo47-lhx8b-figla-noboxという卵形成の経路が明らかとなった。そしてこれはREC8aによるメス型減数分裂とは独立していることが改めて確認された。この2つの因子が関与する経路が遺伝的に独立した経路であることが示された。さらに3つの変異体fbxo47, lhx8b, figlaの表現型では精子形成が認められたことから、生殖幹細胞がメス型にコミットし、卵形成を開始したとしても減数分裂パキテン期までは生殖細胞の性はスペクトラムを示す、すなわち、その時期までメス型には確定していないことも明らかとなった。またスプレッド法と免疫抗体染色による染色体構造解析から異常な染色体構造が確認され、その過程を解析するための生殖腺の培養系の開発を開始した。 以上、新たな研究領域への発展も見えつつ、性スペクトラムの分子機構は着実に解明されていると判断する。
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