ルイ14世の王室礼拝堂副楽長ギョーム・ミノレの現存作品の批判版作成と作品分析
Project/Area Number |
01J02588
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
美学(含芸術諸学)
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Research Institution | Elisabeth University of Music |
Principal Investigator |
馬場 有里子 エリザベト音楽大学, 音楽研究科・大学院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 音楽史 / バロック / フランス / グラン・モテ / ギョーム・ミノレ / ルイ14世 / 王室礼拝堂 |
Research Abstract |
以下の1、2の点の双方に関して重要な新史料の発見があり、特にそれらを中心に研究が進展することとなった。 1 ミノレの作品について ミノレの作品のうち、現存するものはごくわずかである。19世紀に書かれた簡略な伝記には、グラン・モテ50曲、プティ・モテ17曲が書かれていたことを示す同時代(1693年)の文献の存在が言及されているものの、所在不明のため検証不可能であった。このたび発見された新史料は、上記文献と同じタイプ(王室礼拝堂のレパートリーであった曲目の歌詞のみが四半期ごとにまとめて印刷されていた、17〜18世紀当時の一連の文献)で更に後代の1710年のものであり、史料的価値は非常に高い。グラン・モテ59曲、プティ・モテ19曲のタイトルと歌詞が収められているが詳しく検討を進めるにつれ、幾つかの疑問点および史料の内容に関する若干の齟齬が見つかった。そのため、今後はそれらの点を中心に更なる分析・研究を行う必要がある。と同時にこの新史料からは、作品の作曲年代に関しても、完全にではないが間接的な示唆を得るとも出来る。これにより、筆者がある作品の作曲年代に関して行っていた推論が正しいものであったとの裏付けを得ることが出来た。 2 ミノレの生涯・経歴について ミノレの経歴に関してはこれまで、全く史料がない空白の期間があった。このたび見出された新史料は、まさにこの空白期間の足取りを明らかにするもので、これにより、ミノレがロデズ大聖堂の楽長を辞してからサン・ジェルマン=ローセロワ教会楽長に就任するまでの間、フランス南部の大都市トゥールーズにあるサン・セルナン教会の楽長を努めていたことが確かめられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)