高温固体内水素挙動の電気化学的解明と高温水素遮断材料開発への展開
Project/Area Number |
01J03037
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
エネルギー学一般
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
錦織 徳二郎 京都大学, エネルギー科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 溶融塩 / 電気化学 / 水素 / 拡散バリア / ERD / アンモニア電解合成 / アンモニア燃料電池 / Crめっき / 水素吸蔵 / 熱起電力 |
Research Abstract |
1.TiNコーティング中の水素溶解度を高温で測定することを目的として高温ERD法を検討してきており、前年度までにノイズ対策やスリット径と検出位置の最適化を行った結果、水素濃度の測定が可能であることを確認している。本年度は、チタン基板表面に10nm、100nm、1μm厚に調整したTiN薄膜をイオンプレーティングにより作成し、チタン基板側から水素を電気化学的に規定濃度まで吸蔵させたサンプルについてERD測定を行った結果、チタン基板/TiN界面での水素濃度比が129と求められた。この結果をもとに、チタン基板/TiN二相膜におけるTiN膜中の拡散係数の膜厚依存性を検討した結果、膜厚の増加に伴って1/2〜1/5程度まで拡散係数が減少することを明らかにした。 2.初年度に提案した溶融塩中での常圧アンモニア電解合成法について、本年度は様々な電解電位や水素分圧下で合成を行い、各条件での電流効率及び合成速度を検討した結果、アンモニア合成反応が水素の供給律速であることを明らかにした。 3.アンモニアを直接燃料として用いるダイレクトアンモニア燃料電池に関する研究について、100〜200℃でのアンモニア酸化反応に注目して、アノード触媒について検討を行った。その結果、触媒活性はRu>Rh>Ir>Pt>Pd>>Au、Ag、Niの順にあり、特にRuが高い触媒活性を示すことを明らかにした。この結果をもとに、Ru高分散担持電極を用いて、分極特性を調べた結果、開回路電圧で1V以上、0.2〜0.3V程度の分極で電流密度200mAcm^<-2>以上と、極めて有望な結果を得ることができた。 4.初年度に開発した、226℃とい非常に低い融点を持つアルカリハライド浴LiBr-KBr-CsBrを電解浴として、250〜300℃の中温領域におけるグラファイトへのリチウム挿入脱離について検討を行った。その結果、相変化を伴う電気化学的な挿入脱離を確認し、その挿入脱離速度は室温での結果と比べて極めて大きく、移動体用のリチウム電池への応用が期待できる結果を得た。 5.同溶融LiBr-KBr-CsBrを電解浴としたクロムの平滑電析について、電析初期における核形成過程に関する検討を行った結果、浴中のクロムイオン濃度の増加に伴い、逐次核発生から同時核発生に変化する傾向にあることを明らかにした。電解条件によって電析物の緻密性や平滑性が大きく変化することも明らかとなっており、現在、核形成過程との相関に関してさらなる検討を行っている。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)