ポリマーブレンドの相挙動と相分離構造に関する高せん断流動の効果
Project/Area Number |
02F00174
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
高分子構造・物性(含繊維)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
扇澤 敏明 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MADBOULY Samy Abbas 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ポリマーブレンド / せん断流動 / 相挙動 / 相分離構造 / 粘弾性パラメータ / 結晶化 / 架橋 / 濃度ゆらぎ |
Research Abstract |
ポリマーブレンドの相挙動および相分離構造に関してせん断流動は大きな影響を及ぼすが、それらを明らかにするために粘弾性的なパラメータの影響を昨年に引き続き調べた。例えば、低温で混合し高温で相分離する下限臨界共溶温度(LCST)型相図を有するポリスチレン/ポリビニルメチルエーテルブレンドについて、相図のせん断速度依存性を測定するとともにレオメータを用いてその粘弾性挙動を測定した。本混合系では、目視による曇点測定から低せん断速度下ではせん断速度に伴い相図が低温側にシフトした後、あるせん断速度以上では逆に高温側にシフトする挙動が見られた。この挙動について、2つのポリマー間の粘度が大きく異なるためであることを明らかにした。また、平行平板レオメータの振動モードを用いても粘弾性パラメータの変化からこのせん断誘起相分離と相溶解の現象を測定することができた。さらに、せん断流動停止後の相分離構造の平均サイズが、せん断を加えた温度と1相-2相境界温度との差つまり過冷却度に依存していることを突き止めた。それに引き続く相分離構造の粗大化挙動の速度も、初期の相分離構造のサイズつまりは過冷却度に大きく依存していた。 ポリマーブレンドだけではなく、純粋なポリマー(ポリεカブロラクトン)における結晶化にせん断流動がどのような影響を与えるかについても検討を行った。せん断流動により結晶化の誘導期間が短縮され結晶化スピードも増加することが見出された。この挙動に対して、動的せん断弾性率や粘度が結晶化プロセスにともなう構造変化に対して大変敏感であることがわかった。 ポリビニルメチルエーテルが高温で架橋を形成し、この挙動が粘弾性挙動に大きく影響を及ぼされることを明らかにした。種々の粘弾性パラメータの挙動からゲル化点を求め、ゲル化の理論との比較を行い、粘弾性挙動から得られた結果と一致することを明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)