Project/Area Number |
02F00213
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松本 英明 岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHEN Hong 岡山大学, 資源生物科学研究所, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2002 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | アルミニウムストレス / クエン酸分泌 / シグナル伝達 / イオンチャンネル / ダイズ根 |
Research Abstract |
Al誘導性の有機酸分泌は、植物のAl毒性に対する耐性機構の最も重要なものの一つと考えられている。しかしながら有機酸のAlによる分泌誘導機構は十分に理解されていない。本課題では、Al誘導性有機酸分泌における原形質膜H^+-ATPaseの役割について研究した。得られた結果から、以下の事実が明らかになった。低濃度のAlはダイズ根原形質膜H^+-ATPaseの酵素活性を促進したが、高濃度のAlは逆に阻害した。H^+-ATPaseの阻害剤であるバナジン酸は、Al誘導性のクエン酸分泌を強く阻害した。一方、原形質膜H^+-ATPaseの活性化剤であるフシコクシンは、Alによるクエン酸分泌を若干促進した。原形質膜H^+-ATPase遺伝子を過剰発現している形質転換アラビドプシスは、野生株に比べてクエン酸分泌能が高かった。これらの結果は、H^+-ATPaseはAl誘導性クエン酸分泌に関与していることを示した。原形質膜H^+-ATPaseの抗体を用いて免疫沈降によりH^+-ATPaseの分布を調べると、Al(10μM)とアブシジン酸(ABA,5μM)は原形質膜H^+-ATPaseの蛍光発現の増加を認めた。しかしながらウエスタンブロッティング解析によると、Alは原形質膜H^+-ATPaseのタンパク量の増加を誘導していなかったが、原形質膜H^+-ATPaseのリン酸化を促進していた。原形質膜H^+-ATPaseのリン酸化はAl濃度と時間に依存して増加した。Alが原形質膜H^+-ATPase遺伝子の発現増加を誘導しているかどうかは不明であるが、原形質膜H^+-ATPaseの活性発現はAlとホルモンによって誘導されている。 これらの結果から、ダイズ根原形質膜H^+-ATPaseのAl誘導性クエン酸放出への関与はタンパクリン酸化を介していることが明らかになった。これらの結果を現在、論文投稿準備中である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)