多雪地域の森林における、撹乱土壌内の窒素循環に関する研究
Project/Area Number |
02J00318
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小澤 恵 北海道大学, 大学院・農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 窒素循環 / 多雪地域 / 融雪 / 掻き起こし / 表土除去 / 硝酸態窒素 / 攪乱 / 窒素無機化 / 人為的撹乱 |
Research Abstract |
多雪地域の森林における窒素動態に、植生・表土除去処理および融雪プロセスが及ぼす影響を明らかにするために、北海道大学北方生物圏フィールド科学センター雨龍研究林内の掻き起こし処理区域において調査を行った。 掻き起こし処理区および対照区である天然林において降雨および深度10・40cmの土壌溶液を採取し成分濃度を分析した。処理区土壌内の溶存NO_3-濃度は対照区より80倍以上高い値を示した。濃度の季節変動を見ると、深度10cmでは夏期に高く融雪期に急激に減少している一方深度40cmでは融雪期の濃度低下以外の変動は小さかった。深度40cm土壌からのNO_3-流出量を算出したところ、対照区での正味流出は無く、処理区では年間の約60%が融雪期に流出していた。これらのことから処理区では夏期に表層で生成されたNO_3-が下層に蓄積され、初春に多量の融雪水と供に流出するというメカニズムの存在が示唆された。 掻き起こし処理経過年数が1〜7年の計7地点における単位面積当たりの土壌中のNO_3-現存量は、処理後2年間は対照区よりも高く、年々減少していく傾向を示した。回復した植生による窒素吸収量は年々増加していたものの、処理後3年目までの吸収量はNO_3-現存量の経年減少量には及ばなかった。また、処理後1および5年が経過した土壌の窒素無機化特性を測定したところ、処理区ではC基質に富む有機物層の除去が正味硝化速度増加とそれにつながるNO_3-濃度上昇を引き起こしていることが示された。年数の経過とともに処理区土壌の正味硝化速度は低下していたが、対照区よりは高いままであった。一方窒素無機化特性は年数と共に対照区に近づいていく傾向が見られ、処理後3年までのNO_3-現存量の急激な減少には,回復した植生による窒素吸収よりも、このような窒素無機化特性の変化(および,この地域では融雪による溶脱)が影響しているであろうことが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)