子どもの生活および子ども時代の回想におけるナンセンス体験の意義
Project/Area Number |
02J03057
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
北山 由美 立教大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | マザーグース / ナーサリー・ライムズ / 児童文化 / 英語教育 / イギリス文化 / 自己 / 物語 / 社会学 / ノンセンス(ナンセンス) / 言語 / 経験 |
Research Abstract |
Nursery Rhymes(マザーグース)についての文献研究を行いながら、子どもの遊びの参与観察およびイギリス人へのインタビューを行った。 本研究では、それぞれの唄の歴史的な背景を探るよりもむしろ、現代社会の問題を視野に入れながら考察を行なってきた。具体的には、グリム童話の改ざんなどに見られる、児童文化におけるポリティカル・コレクトネスに関わるものとして、「改ざん」されたマザーグースの例を取り上げ、そこに見られる教育思想と、伝統的なマザーグースに見られる教育思想との比較研究を行った。 また、プレイ・グループでの参与観察を通して、子どもたちがどのようにマザーグースを習い、楽しむのか、また、成長過程においてマザーグース(ナンセンス)にどのような意味(センス)があるとされているのかを考察した。母親やプレイ・リーダーへのインタビューから、マザーグースは、英語や数の概念の習得、身体的な解放感など、子どもの成長過程においてなくてはならないものと認識されていることが明らかになった。 さらに、イギリス人へのインタビューから、マザーグースはイギリス文化の重要な一部であり、イギリス人のユーモアの素地であると認識されていることがわかった。ポリティカル・コレクトネスの立場から批判される、ナンセンスやグロテスクな内容については、むしろ「楽しいもの」という認識を持たれているようであった。ポリティカル・コレクトネスの立場が言うような、人格形成におけるマイナス面はあまりないのではないかと思われる。彼らの幾人かがクリスチャンであるという背景をも鑑み、さらに分析を深めたいと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)