Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
独立成分分析(ICA)のおけるJacobi法を改良して、多層線形ICAアルゴリズム(LMICA)を提案した。Jacobi法は、信号の全てのペアに関して、一対比較をしながら最適化を行うことによりICAを実行する手法であるが、それに対して、我々は、すべてのペアではなくその一部、重要なペアだけに最適化を施す手法を提案した。重要なペアの抽出に関しては、確率勾配法を適用することで、効率的に行なえることを示した。そして、LMICAを実際の自然画像に適用することで、その有効性を実証した。12x12ピクセル程度の小さな画像に適用した例では、通常の手法よりはるかに少ない最適化のステップにより、解が最適な地点近くまで収束することが示され、通常のMaxKurtのようなJacobi法に比べて、はるかに効率的であった。また、ステップの進行につれて、抽出されるedge detectorの性質が変化して行くことも示された。初期においては、局所的なdetectorが形成され、後期になるに従って、大域的なものも形成されることが観察された。さらに我々は、LMICAを、通常のICAでは計算的に処理できないような、64x64ピクセルからなる非常に大きな自然画像にも適用した。その結果、LMICAは様々な興味深いdetectorを巨大画像からも抽出できることが示された。例えば、長い線に反応するdetector、あるいはX型の入力に反応するdetectorなどが抽出された。さらに、初期のステップにおいては局所的なものも発見された。このことは、LMICAにより局所的なdetector、大域的なdetectorを同時に抽出出来ることを示しており、興味深い結果であると考えられる。以上よりLMICAの有効性を実証した。
All 2005 2004 Other
All Journal Article (3 results) Publications (4 results)
Advances in Neural Information Processing Systems 17, NIPS2004
Pages: 897-904
Neurocomputing 64
Pages: 285-299
LNCS3195, ICA2004, Granada, Spain
Pages: 303-310