Project/Area Number |
02J07955
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
動物生理・代謝
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土居 雅夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 概日時計 / サーカディアンリズム / E4BP4蛋白質 / カゼインキナーゼ1ε / プロテアソーム / 転写抑制 / リン酸化 / 蛋白質分解 / 光位相シフト / カゼインキナーゼ1 / Per2遺伝子 / 転写抑制因子 / ニワトリ松果体 / Z3細胞 |
Research Abstract |
交付申請書に記載した研究目的・研究実施計画に沿って研究を行い、下記の成果を得た。Z3細胞を用いた遺伝子機能の検定システムの構築に向け、レトロウィルスを用いた遺伝子導入方法を確立した。これと並行し、新規時計因子E4BP4のリン酸化を介した活性制御メカニズムに重点を置いてE4BP4蛋白質の機能解析を行った。まず、E4BP4のリン酸化はカゼインキナーゼ1ε(CK1ε)によって触媒されることを試験管内の化学反応として証明した。さらに培養細胞において、E4BP4蛋白質はCK1εによってリン酸化された後、プロテアソームを介して、分解されることを明らかにした。CK1εによるリン酸化は、E4BP4の蛋白質量を減少させるばかりではなく、同時に培養細胞内のE4BP4の転写抑制活性も低下させることが分かった。これら一連の結果は、生体内におけるE4BP4蛋白質の挙動と合致する。すなわち、ヒヨコ松果体のE4BP4はリン酸化を受けた後に蛋白質量が減少したことから、生体内においてもCK1εはE4BP4の蛋白質量を負に制御することによってE4BP4の活動の時期を調節している可能性が考えられる。ショウジョウバエやハムスターにおいてCK1εの変異が時計の発振異常を示すことが知られており、以前からCK1εの作用点である基質蛋白質が時計機能に重要な役割を担うと予想されていた。それゆえ、E4BP4がCK1εの下流の重要なエフェクター分子であるという発見は、E4BP4の生理的な重要性を裏付けるばかりでなく、時計疾患の治療にむけた創薬のターゲットを考える上でも非常に重要な知見を提供したと言える。
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