スーパーカミオカンデにおける長基線原子炉ニュートリノ振動の研究
Project/Area Number |
02J10526
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
丸藤 祐仁 東北大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ニュートリノ |
Research Abstract |
長基線原子炉反電子ニュートリノ振動解析でバックグラウンドとなりうる太陽反電子ニュートリノの探索を行い、この太陽の核融合反応において生成されるB8電子型ニュートリノが反電子型ニュートリノに変化する割合についての上限値が0.8%以下である事を90%の信頼度で求めた。またこの時、物理データのバックグラウンドとなる宇宙線ミューオンの酸素原子核破砕によって生成される放射性物質からの事象の割合は、8-20MeV領域において93%±7%であると言う事が示された。この結果について、今年度論文雑誌に掲載された。 スーパーカミオカンデにおいて原子炉反電子ニュートリノを特定する為には、前信号の陽電子事象と後発信号の2.2MeVのγ線事象との時間差相関を用いる必要がある。しかしながら、スーパーカミオカンデ-Iにおける最終的なトリガーのエネルギー閾値は3.5MeV(50%の事象収集能力をもつエネルギーを閾値としている)であり、このγ線事象よりも上である。この為、現在においてはほとんど取得出来ていないと考えられるが、検出器の感度により極僅かな事象は収集できている可能性がある。この観点から、スーパーカミオカンデ-Iにおいて何%の事象が収集されている可能性があるか、モンテカルロシミュレーションによる事象の生成と、トリガー感度を再現したシミュレーションを用いて見積もった。有効体積22.5kton中に一様に生成させた2.2MeVγ線事象を発生させたところ、検出器のダークノイズによって収集感度が変化し、0.1%〜1%程度の収集感度を持つ事が判明した。現在スーパーカミオカンデのエネルギー閾値は6MeV程度になっているが、今後の再建以降この閾値を下げる事ができると考えられ、この結果と手法を元にして検出器のトリガーの決定等に役立つと思われる。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)