GC/ICP-MSとXAFSによる化学形態情報を基にした土壌汚染のリスク評価
Project/Area Number |
02J20107
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
分離・精製・検出法
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
津野 宏 独立行政法人産業技術総合研究所, 環境管理技術研究部門, 日本学術振興会特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 汚染土壌 / 重金属 / X線吸収微細構造 / XANES / 酸化還元 / 存在状態 / スペシエーション / EXAFS / 局所構造 / 希土類元素 / クロム / 価数 / 土壌 |
Research Abstract |
前年度までに検討・確立した、放射光を光源としたX線吸収微細構造による土壌中に存在する重金属の存在状態の解析手法を用いて、土壌中で起こる重金属の酸化還元反応の解析を行なった。昨年まで取り組んでいたクロムに加え、環境中での無機化合物の酸化還元に影響を与えるマンガンについても測定を試みた。 1.各種の土壌や環境試料中に添加した六価クロム(重クロム酸カリウム)の化学形態の経時変化を酸化還元反応に着目し、XANESを用いたスペシエーション分析で解析を行なった。含有水分量など土壌の環境条件を変化させ比較したところ、6価から3価への還元速度が、含有水分量に応じて急激に上昇することが明らかとなった。黒ぼく土では、およそ3ヶ月でそのほとんどが1000ppmの6価クロムは3価のクロムに還元された。特に有機物の含有量の多い汚泥中に添加された1000ppmの6価クロムは、数日のうちに3価に還元されていることがあきらかとなった。投稿論文準備中。 2.土壌をはじめ、環境中での酸化還元反応に影響を与えるマンガンについて、XANESによる酸化還元状態の測定を検討した。マンガン酸化菌の生成物のマンガンの酸化数の測定に応用した。 3.上に報告した土壌などに吸着したCr, Mnに対し、結晶格子中に取込まれた共存イオンの酸化数の変化について、炭酸カルシウムに固溶したYbについてXANESを用いて解析を行なった。筆者が報告したカルサイト格子中でのYb^<3+>の還元が、同じ炭酸カルシウムの結晶形であるアラゴナイトではさらに容易に起こり、ファーテライトでは還元が起こらないことが示された。大気、水素雰囲気下での加熱による酸化還元状態の比較と各結晶形の結晶構造の情報を考察し、陽イオンサイトの大きさと結晶格子の構造が関連していることが明らかにされた。現在、論文を投稿中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)