DNA修復過程におけるクロマチン構造の影響とその構造変化制御機構の解明
Project/Area Number |
02J20162
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
環境影響評価(含放射線生物学)
|
Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
安田 武嗣 独立行政法人放射線医学総合研究所, 低線量生体影響プロジェクト, PD
|
Project Period (FY) |
2003 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | XPC / UV-DDB / p300 / CBP / ヌクレオソーム / ヒストン / アセチル化 / DDB2 / クロマチン / ヌクレオチド除去修復 / 紫外線損傷 / DDB |
Research Abstract |
ヌクレオチド除去修復(NER)は、紫外線や化学物質などによるDNA損傷の修復に関わっている。ゲノム全体を対象としたヒトのNERにおいて、XPC複合体とUV-DDBは損傷部位に対して特異的に結合する損傷認識因子である。XPC複合体のDNA結合活性は、損傷部位がヌクレオソーム構造をとることによって強く阻害された。一方、UV-DDBはヌクレオソーム構造をとる損傷DNAに対しても効率良く結合したことから、UV-DDBがヌクレオソーム構造をとったDNAの損傷を最初に認識できる因子であることが示唆された。UV-DDBはヒストンアセチル化酵素であるp300およびCBPと細胞抽出液中で共免疫沈降されることが報告されており、UV-DDBによってヒストンアセチル化酵素が損傷部位に呼び込まれることによりヒストンのアセチル化が誘導されるというモデルが考えられていた。そこで、この仮説が正しいのかどうかを明らかにするために、p300およびCBPを精製し、精製タンパク質を用いたin vitroの解析を行った。精製タンパク質を用いた共免疫沈降実験を行った結果、UV-DDBとCBPは物理的に相互作用することが明らかになった。次に、ヌクレオソーム構造をとったDNAを基質として用いたCBPによるin vitroのヒストンアセチル化アッセイにおいて、UV-DDBの添加による影響を解析した。その結果、紫外線照射した基質にUV-DDBを添加しても、CBPによるピストンのアセチル化の上昇は見られず、これまで考えられていた仮説を支持する結果にはならなかった。一方、このアッセイによって、非ヒストンタンパク質であるUV-DDBのDDB2サブユニットがCBPやp300によってアセチル化されるという興味深い結果が得られた。また、DDB2のアセチル化はin vivoでも確認することができた。DDB2のアセチル化の生物学的意義について、解析を行っている。
|
Report
(3 results)
Research Products
(1 results)