糖鎖関連新規プローブの開発による生体機能の解明と制御
Project/Area Number |
02J73002
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
若尾 雅広 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | PET / 分子イメージング / Stille反応 / メチル化 / ^<11>C / 表面プラズモン共鳴 / 糖鎖プローブ / プロスタサイクリン / IP_1受容体 / イロプロスト / 高速反応 / アセチレン / IP_2受容体 / 15R-TIC / クロスカップリング |
Research Abstract |
本研究代表者は前年度までに、陽電子放射断層画像撮影法(PET)による生体内分子イメージングのためのsp-sp^3炭素間のStille型高速クロスカップリング反応の開発に成功した。これによりアセチレン末端部への高速メチル化が実現し、[^<11>C]ヨウ化メチルから種々の該当化合物の^<11>C-含有PETトレーサー化が可能になった。そこで、本年度は実際に本反応を活用したPETトレーサー合成を試みた。具体的には、がん診断薬開発への発展を意図したステロイド骨格を有する基質への適用を試みた。その結果、目的とする^<11>C標識化合物の高速合成を達成し、本反応が実際のPETトレーサー合成にも応用可能であることを示すことが出来た。 一方、細胞の分化や癌化、細胞間のシグナル伝達などの様々な生命現象に深く関与している糖鎖のプローブ化を行うため、表面プラズモン共鳴法(SPR)による糖鎖プローブ分子の簡便な解析法の開発にも取り組んだ。まず、糖鎖プローブとSPRセンサーチップを繋ぐスペーサー部分の合成を行った。スペーサー部分には、糖鎖プローブをSPRセンサーチップの金膜上に特異的に固定化するため、Au-S結合が可能なチオクト酸構造を導入した。また、糖鎖は集合化することによって糖結合型タンパク質とより強く相互作用するので、糖鎖部分の集合化が可能な三分岐型構造を導入した。続いて、糖鎖部分とスペーサー部分との縮合を行った。糖鎖部分にはモデルとして、グルコースを末端に持つマルトースを選択した。スペーサー部分への糖鎖の導入は還元アミノ化反応によって行い、効率よく糖鎖集合体を合成することに成功した。本研究により得られた糖鎖集合体は、センサーチップへ固定化することによりレクチンや糖転移酵素などの糖結合型タンパク質との相互作用解析が可能となり、これまで不明であった糖鎖の生命機能発現機構の解明などに向けた研究への応用が期待される。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)