Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
日本とオーストラリアの共同実験であるCANGAROO実験では、sub-TeVエネルギー領域での観測を目的として、10mの口径を持つCANGAROO II望遠鏡による観測を行っている。更なる詳細観測・観測可能ダイナミックレンジの拡大を達成するため、ステレオ観測を行うCANGAROO III計画により、今年度より、望遠鏡2台目での観測を開始した。今年度は、過去ではあるが2001年に行った、SN1006の観測データの解析を新たに進めると共に、2000年の観測データの再解析を行った。残念ながら現在も解析途中である。また、本研究課題の経費を用いて、ステレオ望遠鏡の各種キャリブレーションを行うための計測システム用コンピュータと、望遠鏡の台数も増え、増大速度の増した観測データを管理するデータの記録システム用コンピュータを購入し、データの解析処理やキャリブレーションを進めている。今年度内の前半と後半に1回ずつ、本研究課題の経費にて、オーストラリアに赴き、CANGAROO-IIIステレオ望遠鏡での観測を行い、更に現地のデータ取得システムの最適化と各種調整を行った。また、上述したデータの記録システムの構築を行い、運用を開始した。