Project/Area Number |
03J00887
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加堂 大輔 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | Ginsparg-Wilson関係式 / カイラル格子ゲージ理論 / 局所コホモロジー問題 / ゲージアノマリー / インスタントン・スファレロン / 格子カイラルゲージ理論 |
Research Abstract |
カイラルゲージ理論は標準模型を例に持ち、素粒子論の基本理論として重要な枠組みである。このような理論は摂動論を超えた領域において、様々な興味深い現象が起こると期待されている。例えば、フェルミオン数の破れの現象は、電弱理論における電弱バリオン数生成に関係した重要な非摂動的現象である。さらに強く結合したカイラルゲージ理論では、零質量の複合フェルミオンの存在や力学的ゲージ対称性の破れが起こるという予想がある。このように様々な非摂動的効果が予想されている反面、それらを定量的に評価検証する方法は未だになく、そのような方法を提案して、定量的にカイラルゲージ理論の非摂動効果を検証することは素粒子論のひとつの課題になっている。これに対して、近年格子ゲージ理論においてギンスパーグ-ウィルソン関係式の立場に立つことでカイラルゲージ理論を非摂動的に定式化する方法が明らかになりつつある。そこで、本研究ではギンスパーグ-ウィルソン関係式に基づU(1)カイラルゲージ理論の定式化について考察してきた。論文[1]において局所コホモロジー問題と呼ばれる数学的問題を解き、U(1)理論が数値計算に応用可能な範囲内で格子上にゲージ不変に定式化できることを示した。そして、論文[2]において実際に理論が数値計算が実行可能であることを例証した。本研究で得られた理論は、局所性やゲージ不変性などの格子理論が持つべき基本的要請をすべて満足したものになっており、さらに数値計算に応用することが可能な定式化になっている。また、これらの研究内容に関して、ダブリンで行われた格子ゲージ理論の国際会議において、発表も行った[3]。
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