不凍・抗菌タンパク質の構造解析を利用した有用タンパク質作成のための基礎研究
Project/Area Number |
03J01644
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
応用分子細胞生物学
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
宇梶 慎子 (桑原 慎子) 独立行政法人産業技術総合研究所, ゲノムファクトリー研究部門, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | コムギ / タウマチン様タンパク質 / 不凍タンパク質 / X線構造解析 / 小麦 |
Research Abstract |
本研究の目的は、同じファミリーに属していながら異なる機能を持つ二種のタンパク質の立体構造を明らかにし、構造学的知見から二つのタンパク質の機能の違いを明らかにすることである。小麦由来の抗菌性タンパク質WAS3は、冬ライ表で報告されている不凍タンパク質の一つと相同なアミノ酸配列を持っている。しかしながら、これらのタンパク質の機能は、抗菌活性と不凍活性で示されるように全く異なるものである。平成15年度は、これらの機能の違いを明らかにするための第一段階として、WAS3の立体構造の解析を試みた。平成16年度も引き続きWAS-3の構造解析を行い、0.05〜0.1M Lithium nitrate、20% PEG3350、0.1M HEPES(pH6.7〜6.9)の条件で得られた結晶について1.4Å分解能まで精度を上げることができた。回折データの位相決定は分子置換法により行い、WAS3の立体構造モデルが明らかになった。また、WAS3の比較対象物である不凍活性を持つタンパク質の立体構造を明らかにするために、低温処理した冬小麦実生由来の不凍タンパク質の単離を行った。小麦実生を約2ヶ月低温処理した後、アポプラストを抽出し、不凍活性を指標としてカラムクロマトグラフィーにより精製を行った。SDS-PAGEで単一のバンドになるまで精製したものについて、アミノ酸配列の決定を行い、タウマチン様タンパク質であることを確認したほか、WAS3のほかに4種類のアイソフォームをコードする遺伝子をcDNAライブラリからスクリーニングした。単離した遺伝子を小麦培養細胞発現系に導入し、形質転換体を作成したが、現在の所、形質転換体が分泌する組み換えタンパク質に不凍活性は検出できていない。最終年度は、不凍活性が発現するような培養系を構築するとともに、これらの発現タンパク質について構造解析を行っていきたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)