Project/Area Number |
03J04285
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
応用光学・量子光工学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩永 茂樹 大阪大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | カルシウムイオン / 非線形光刺激 / 非線形光学 / HeLa細胞 / PC12 / 非線形刺激 / fluo4 / fluo3 / indo1 / 刺激 / 加工 / 細胞 |
Research Abstract |
細胞機能の非線形光制御を目的とし、レーザーの繰り返し周波数を変え、細胞刺激実験を行った。これまでに作製した細胞光刺激装置に、電気光学変調器(EOM)を組み込み、チタンサファイアレーザーの繰り返し周波数を減少させた。試料にはヒト癌細胞(HeLa細胞)を用いた。レーザーの繰り返し周波数を約10kHzに落とすと、レーザー照射により誘起されるカルシウムイオン(Ca^<2+>)濃度の変化に違いが出ることを発見した。細胞内でのCa^<2+>の伝播速度が遅くなり、また濃度勾配が小さくなった。レーザー照射により誘起されるCa^<2+>濃度の変化には、レーザー照射による活性酸素種(ROS)の生成が関与していることが明らかにした。繰り返し周波数を変調することで、活性酸素種の生成量、生成速度を制御でき、その結果、細胞内でのCa^<2+>濃度の変化を誘起することができたことが考えられる。レーザー照射で誘起されるCa^<2+>濃度の変化を変調できることで、Ca^<2+>振動といったCa^<2+>波とは異なった種類のCa^<2+>濃度の変化を誘起することができ、ホルモンの分泌などの細胞機能を制御することができることが示唆された。 ラット神経細胞(PC12)に対してもレーザー刺激(波長780nm、繰り返し周波数82MHz、パルス幅80fs)を行った。PC12にレーザーを照射した場合も,HeLa細胞で見られるようなCa^<2+>濃度の変化を誘起することができた。またHeLa細胞では見られなかった速い速度(1200μm/s以上)で伝播するCa^<2+>濃度の変化も誘起することができた。この速い速度で伝播するCa^<2+>濃度の変化は、細胞膜の膜電位の変化により誘起されるCa^<2+>濃度の変化としてよく知られており、この発見によってレーザー刺激により細胞膜電位を変化させ、Ca^<2+>の伝播速度を制御することができるということが示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)