Project/Area Number |
03J04568
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
玉置 孝至 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ブラックホール準固有振動 / ループ量子重力理論 / 状態数 / ボルンインフェルト作用 / 面積量子化 / 代替重力理論 / ブラックホール安定性 / カタストロフィー理論 / ブレーン宇宙論 / グローバルモノポール / 銀河回転曲線 |
Research Abstract |
現在、超弦理論以外の量子重力理論の候補として唯一、世界的に研究されている理論としてループ量子重力理論が挙げられる。これはまず重力理論のみを非摂動論的に扱い、本質的な点を洗い出そうという試みである。近年の話題として、この理論での面積量子化と、ブラックホール準固有振動の緩和時間がゼロの極限から考察される面積量子化の結果の類似がある。単純に考えれば、ブラックホール準固有振動は古典論である。しかし、緩和時間がゼロの極限に限れば、Schwarzschildブラックホール等の内部ホライズンをもたないブラックホールではHawking温度を用いた統一的な表式で表される上、この準固有振動から得られるエネルギーから求められる面積固有値と、ループ量子重力理論から得られる面積固有値に著しい類似がある事から、量子論との関連が示唆される。これは面積量子化を正当化する方法として注目を集めた。この結果を基に、中心で正則なブラックホールという、量子重力理論で期待される性質を持ったモデルでも準固有振動の緩和時間がゼロの極限の解析を行い、その一般性について考察した。しかし、得られた結果、準固有振動からの面積固有値はゼロであり、この両者の類似に疑問を投げかける結果となった。 一方、この理論でのブラックホール状態数を正確に数える事は、上記の類似を裏付けるあるいは関連がない事をはっきりさせる上で重要である。なぜなら、この理論の唯一のパラメーターであるImmirziパラメーターは、状態数から得られるエントロピーが、ホライズン表面積の4分の1であるという原理に基づいて決定しているためである。そして、これは面積固有値に影響を与える。また、当然これは量子重力理論を原理的に考えてゆく上で欠かせない事柄である。最近、この状態数として以前に計算されていた結果が間違っているとする報告がなされたため、我々も独立な計算を行った。その結果、これまで指摘されていなかった不定性があるため、その不定性を取り除く物理的な考察を議論してゆく必要がある事を明らかにした。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)