肺癌における解毒酵素GSTP1の発現調節ならびに抗癌剤感受性についての検討
Project/Area Number |
03J06085
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
呼吸器内科学
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
石井 健男 横浜市立大学, 呼吸器内科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 肺癌 / 抗癌剤感受性 / 解毒酵素 / GSTP1 / DNA methylation / アポトーシス / ネクローシス |
Research Abstract |
1.肺癌細胞におけるGSTP1の発現量と抗癌剤感受性との関連 Glutathione S-transferaseは、還元型glutathioneとの抱合を触媒する解毒酵素の一群であり、Glutathione S-transferase P1(GSTP1)もその一つである。GSTP1は肺癌において高発現を示す事が多く、肺癌の化学療法への耐性は、部分的にGSTP1の発現に左右されると考えられている。 肺癌細胞において抗癌剤感受性とGSTP1発現量との関連を検討した。Adenovirus vectorによりGSTP1発現量増加、siRNAによりGSTP1の発現量を低下させた。細胞死をAnnexin Vと7-AAD、propiodium iodideを指標に、FACScanを用い検討した。 A549などの肺腺癌細胞において、GSTP1の発現量低下により、シスプラチン・パクリタクセル・カンプトテシンへの抵抗性の減弱が見られた。 カンプトテシンに対する耐性については、BSOによる細胞内グルタチオン濃度の低下に伴いGSTP1による効果が見られなくなったため、GSTP1がグルタチオン抱合を介してカンプトテシンに対する抵抗性に寄与しているものと考えられた。 一方、パクリタクセルに対する耐性については、JNK inhibitor SP600125を添加するとGSTP1による効果が顕著に減少した。よって、GSTP1がJNK inhibitorとしてはたらき、パクリタクセルによるJNK依存性の細胞毒性を抑制していることが示唆された。パクリタクセル誘導性のc-Junの活性化をGSTP1が抑制することも観察され、この推測を裏付けるものと考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)