高分子重合法による機能性微粒子合成のメカノケミカル的アプローチ
Project/Area Number |
03J06923
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
化学工学一般
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐伯 周 東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | メカノケミストリー / ソノケミストリー / 超音波 / ラジカル / フリッケ溶液 / 金微粒子 / シリコンアルコキシド重合 / 単分散微粒子 / 凝集 |
Research Abstract |
溶体に超音波を照射すると液中に激しい気泡が生じ、その気泡が急激に圧壊するときに高温高圧の場が形成され、これが発光や材料の浸食などの化学的作用を引き起こす原因である事が知られている。この現象はキャビテーションと呼ばれ、水溶液中の場合、水素ラジカル(H+・)、水酸化ラジカル(OH-・)などのラジカルが生成し、種々の化学反応を促進あるいは誘起する。超音波照射により形成される反応場を利用したプロセスは、常温常圧下であるにもかかわらず、気泡内および気泡近傍に局所的な極限環境を作り出すため、有害物質の無害化や機能性微粒子の調製などについて活発な研究が行われている。本研究では、超音波を利用した機能性微粒子の合成を念頭に置き、まず、超音波照射により生成するラジカルの強度を水酸化ラジカルの化学的定量法に利用されるフリッケ溶液を用いて同定し、超音波照射の最適条件を見出すための検討を行った。フリッケ溶液は鉄の2価のイオンと少量の塩化ナトリウムが硫酸水溶液に溶解した溶液であり、ラジカルによる鉄イオンの酸化反応(Fe^<2+>→Fe^<3+>)量を測定することでラジカル発生量を同定することが可能である。本実験装置におけるラジカル発生量は、溶液30mLで溶液温度が25℃の場合、約0.5mM/hであり、超音波発振子から溶液容器底面までの距離hに対して周期的に変化する。これは超音波が共鳴するためであるが、本実験条件では距離hが7.5mmのときに強度が最も大きくなることが確認された。これらの実験結果を踏まえて、超音波還元による金微粒子の合成を試みた。ラジカル捕集剤としてクエン酸を添加した塩化金酸水溶液に超音波照射を行うと数nmの金微粒子が合成され、超音波を照射せずに還元剤で金微粒子を合成した場合に比べて粒径が小さく球形の粒子が得られることが確認された。また、超音波の強度に粒径が依存することも判明した。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)