Project/Area Number |
03J09924
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
神経科学一般
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
志賀 葉月 北海道大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | アストロサイト / エキソサイトーシス / SNAREタンパク質 / グルタミン酸 / シナプス伝達 |
Research Abstract |
最近になって,グリア細胞であるアストロサイトが神経伝達物質を放出することによってニューロンのシナプス活動やシナプス伝達を直接調節していることが示唆され始めている。また,エキソサイトーシスによって神経伝達物質,特に興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸が放出されることも示唆されている。しかし,そのような現象を証明した報告はまだない。そこで本研究では,アストロサイトによる伝達物質放出機構について,特に分化した細胞と未分化の細胞との間で比較・検討した。培養系としては,胎生18日のラット大脳皮質から得たアストロサイトだけからなる培養系を用いた。また,細胞内セカンドメッセンジャーであるサイクリックAMP(cAMP)のアナログとしてジブチリルcAMPを用い,アストロサイトを分化させた。まず,アストロサイトからのグルタミン酸放出について,高速液体クロマトグラフィー(HPLC)および酵素反応を利用したイメージング法を用いて解析した。その結果,分化した細胞はATP刺激によってグルタミン酸を放出することがわかった。次に,エキソサイトーシス機構の存在を確認するために,刺激依存的な蛍光色素(FM1-43)の取り込みと放出を検討したところ,分化細胞は未分化細胞よりも活発に取り込みを放出を行っていることが明らかになった。さらに,エキソサイトーシスに関与するSNAREタンパク質の発現について,免疫細胞化学法およびウエスタンブロッティング法によって解析した。その結果,分化細胞ではその発現が促進されることが示された。以上の結果から,アストロサイトはグルタミン酸を放出することができることが示され,その放出機構はSNAREタンパク質を介したエキソサイトーシスの可能性が高いことが示唆された。さらに,それは分化にともなって起こり得ることも明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)