Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
マイクロガスタービンを中核とする小型発電装置が環境低負荷を実現する高効率分散エネルギーシステムとして注目を集めている.種々のサイクル解析を通じて早期実用化のための技術課題が検討され,高性能なコンパクト熱交換器の開発の重要性が指摘されている.本研究では,隔壁により高温・低温流体を千鳥状に配置する対向流型熱交換器を対象とし,流路内の熱流動特性に対する詳細な熱流動解析を行った.従来,複雑形状流路内において等温加熱条件や等熱流束条件などの非現実的な温度境界条件が課されることが多いのに対し,本熱流動解析では,高温・低温場の温度連成を考慮した温度境界条件を適用し,隣接する流路間の伝熱特性を定量的に評価した.その結果,斜め波状壁を用いることにより層流熱交換器の伝熱・圧力損失特性を顕著に向上できることを示し,伝熱・圧力損失特性を向上させる観点から,2次流れによる伝熱促進効果を低圧力損失で発現させる新たな熱交換器形状を提案した.次に,近年の計算機性能の向上とともに急速に進展している随伴解析を用いた流体機器の形状最適化法を拡張し,局所の熱流動に基づいた熱交換器流路の形状最適設計手法を新たに構築した.斜め波状壁熱交換器への適用を通じて本形状最適化の有効性を検証し,流路形状・熱流動構造の最適化過程を明らかにした.本手法により斜め波状壁熱交換器の最大のj/f因子がさらに約4%向上し,本手法が有効に機能することが示された.今後,局所の熱流動に基づいた熱流体機器の最適設計を実現するためには,ハードウェアへの実装を想定し,より簡便な最適化アルゴリズムの開発が重要であると考えられる.
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