Project/Area Number |
03J50521
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
分子生物学
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中嶋 洋行 京都大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | 細胞周期 / ゴルジ体 / キナーゼ / 細胞分裂 / リン酸化 / オルガネラ / 分子生物学 |
Research Abstract |
Plk1は高等真核生物で高度に保存されたセリン・スレオニンキナーゼで、M期の様々な現象に関与する。私は、Plk1によるリン酸化のコンセンサス配列を同定し、これを利用した探索からMyt1をPlk1の新規基質として見出した。Myt1はM期のマスターレギュレーターであるcdc2を抑制的にリン酸化するキナーゼとして同定され、Wee1と同様にM期への進行を負に制御する因子であると考えられている。 本研究では、Myt1がM期移行の制御には関与せず、M期終期におけるゴルジ体の再構成に必須の役割を持つという驚くべき結果を得た。Myt1は小胞体・ゴルジ体近傍の膜構造に局在し、そのタンパク量がG2/M期に劇的に増加し、M期終期以降において減少することが見られた。培養細胞におけるsiRNAによってMyt1の発現を抑制したところ、M期移行のタイミングの促進は起こらず、終期におけるゴルジ体の再構成に異常をきたし、正常なゴルジ体の層板構造の消失が見られた。この際、野生型のMyt1を発現させることで表現型の回復が見られたが、キナーゼ不活性型のMyt1では回復しなかった。さらに我々は、Myt1がゴルジ体に局在するサイクリンであるcyclin B2と結合し、共局在することを見出した。そしてsiRNAによってcyclin B2の発現を抑制したところ、Myt1のsiRNAで引き起こされるゴルジ体の再構成における異常が部分的に回復した。これらの結果は、Myt1がcyclin B2/cdc2活性を抑制することでM期終期においてゴルジ体の再構成に必須の役割を持つことを強く示唆している。さらにこれまでの研究で私は、Plk1によるMyt1のリン酸化がM期のゴルジ体の構造変化に関与することを見出しており、一連の研究からMyt1がM期におけるゴルジ体の構造変化に重要な役割を果たす因子であることを明らかにした。
|