脳由来神経栄養因子のグルタミン酸受容体に対する作用
Project/Area Number |
03J61557
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
神経・筋肉生理学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
丸山 篤史 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 脳由来神経栄養因子 / 大脳皮質視覚野 / 孤立神経細胞培養 / 抑制性ニューロン / 興奮性ニューロン / グルタミン酸受容体 |
Research Abstract |
研究課題を遂行するにあたり、最適な実験系を確立する目的で、マウスやラットの大脳皮質視覚野神経細胞の初代培養標本を作製する条件や使用する試薬、測定方法、解析手法の検討を予備実験として行った。 まずは脳由来神経栄養因子(Brain-derived neurotorophic factor, BDNF)が視覚野神経細胞の発達に与える影響を明らかにするため、樹状突起や細胞体の発達を解析することとした。さらにこの解析を抑制性ニューロンと興奮性ニューロンに分けて行うために、それぞれの細胞の孤立培養標本を作成した。その結果、抑制性ニューロンにおいては、BDNFの慢性投与は細胞体の面積や主要な樹状突起と分岐の数、樹状突起の長さの総和、シナプスの数と密度を増加させることが明らかとなった。 孤立神経細胞培養標本は単一神経細胞の培養であり、BDNFを抑制性ニューロンに投与した場合、興奮性ニューロンに対する作用は除外できると考えた。しかし培養液を通じて他の神経細胞の分泌した物質の影響を排除できないことが判明したので、これを解決する培養手法を構築した。 またGAD67-GFPノック・イン・マウスを用いることによって、培養中に抑制性ニューロンと興奮性ニューロンを蛍光顕微鏡下で同定して解析可能な実験系を構築し、タイムラプスイメージングによって培養4日から14日にかけて観察を行った。その結果、(1)培養6日から7日にかけて神経突起の発達がめざましく、(2)培養初期では抑制性ニューロンの運動性が比較的高く、(3)運動性が下がると同時に神経突起の発達が顕著になることが観察された。 さらに、神経活動を抑制する薬物を長期投与して同様のタイムラプスイメージングを行ったところ、(1)Control群に比べて抑制性ニューロンの運動性は高まり、(2)Control群で運動性の下がる培養後期でも、神経活動を抑制された薬物投与群の運動性は比較的維持された。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)