Project/Area Number |
03J61561
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
細胞生物学
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
井原 基公 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | Wntシグナル伝達 / SUMO化 / Tcf-4 / β-catenin / PIASy / Axam |
Research Abstract |
私はこれまでにWntシグナル伝達経路においてSUMO化のE3リガーゼPIASyと脱SUMO化酵素Axamが、TCF-4の転写活性制御に関与することを明らかにしてきた。本研究では、SUMO化によるTCF-4活性化の分子機構を解明することを目的としている。今年度に得られた知見は下記のとおりである。 1)内在性PIASyはSuMo-1によってSUMO化されたが、35番目のリジンをアルギニンに置換したPIASy変異体(PIASyK35R)はSUMO化されなかった。 2)無細胞実験系でPIASyK35Rにリガーゼ活性を認めたが,細胞レベルの実験系ではTcf-4のSUMO化を増強しなかった。また,PIASy野生型とPIASyK35RはTcf-4との結合能に差はなかった。 3)PIASy野生型とPIASyK35RはSUMO-1存在下でどちらも核内の局在が変化し,ドットを形成した。さらに,Tcf-4の局在も核内全体的な局在から変化させたが,核内局在は異なった。 4)PIASy野生型とSUMO-1はβ-カテニン依存性のTcf-4転写活性を相乗的に促進したが,PIASyK35RやPIASy35番目のリジン以外の部位にSUMO-1を付加させても,Tcf-4転写活性を促進しなかった。 以上の結果から,PIASyは35番目のリジンがSUMO化部位であり,PIASyの35番目のリジンのSUMO化がTcf-4のSUMO化を増強し,Tcf-4の転写活性を促進することが明らかになった。さらに,PIASyのSUMO化依存的にPIASy自身やTcf-4の局在が変化することも判明した。したがって,PIASyとTcf-4はSUMO化により核内の局在部位が決定され,その結果,β-カテニンによるTcf-4の転写活性が制御されると考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)