Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
私たちは"Advantageous Selection versus Adverse Selection in Life Insurance Market(生命保険市場における淘汰機能)"という論文をアテネで開催された国際ビジネスリサーチ学会で発表した.この論文では,一定の状況のもとでは淘汰が市場において機能することを示した.その状況とは,経済主体が十分にリスク回避をしていること,死亡の確率が臨界値より小さいこと,手続きコストが十分に大きいことである.また,経済主体がリスク回避を十分にしない場合,また死亡の確率が十分に小さくない場合には,十分にメカニズムを機能させるに必要な条件とは,手続きコストがその臨界値より小さい値であるべきことも示している. 次に,私たちは"When Effect Rimes with Advantageous Selection : A New Approach to Life Insurance Pricing(努力が淘汰に結びつくとき-生命保険価格付けへの新しいアプローチ)"という論文を執筆し、Kyoto Economic Reviewに投稿した.この論文では,被保険者のリスク回避と予備的努力(precautionary effort)が相関関係にあるとき,保険の需要とその価格式を導出した.被保険者がCRRA効用関数またはbequest 関数をもちつとき,一括均衡となることを示し,非常にリスク回避的なグループ,リスク回避的なグループの生命保険の需要のレベルを算定する.この論文では,ローリスク経済主体はハイリスク経済主体よりも多くの保険を購入することを示した.このような事例では,死亡の確率が通常の期待値より小さくなるという利益を保険会社は得ている.リスク回避とリスク水準との間に負の相関関係が,保険市場におけるローリスク経済主体を魅力にするので,ローリスク経済主体は,保険に加入し続けることを選択する. アンケート調査において我々は生命保険需要についての人工統計学的要素と心理的要因の結果を分析した.データは京都大学の教職員から得たものである.多額の生命保険購入者は,比較的,高収入,高学歴,複数の子供を持ち,そして比較的高いリスク回避的な経済主体であることがわかった.しかしオピニオンリーダーではないと調査は示している.
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