ヒマラヤ衝突型造山帯:バランス断面法による深部地質断面と衝上断層運動の放射年代値からの考察
Project/Area Number |
04F04068
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Geology
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Research Institution | Okayama University of Science (2005) Hokkaido University (2004) |
Host Researcher |
板谷 徹丸 (2005) 岡山理科大学, 自然科学研究所, 教授
在田 一則 (2004) 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授
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Foreign Research Fellow |
PAUDEL Lalu P. 岡山理科大学, 自然科学研究所, 外国人特別研究員
PAUKEL Lalu Prasad 北海道大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | white micas / amphiboles / illite crystallinity / b-spacing / K-Ar ages / inverted metamorphism / Lesser Himalaya / Nepal / Main Central Thrust(MCT) / 逆転変成作用 / 複変成作用 / 白雲母b-specing / 角閃石 / ネパール |
Research Abstract |
ヒマラヤはインド・ユーラシア衝突後インド大陸の北縁にできた前縁褶曲・衝突帯である。構成岩石の岩石学による温度圧力条件を推定し、各種の放射年代法(K-Ar,Ar-Ar,FT,U-Th-Heなど)により衝上断層群の形成時期、特に最近のヒマラヤの上昇に関連するスラストの活動時期を特定しヒマラヤの上昇過程及び巨大ナップの形成過程を解明することを本研究は目的とした。そこで、ネパールのレッサーヒマラヤ地域の調査と試料採集を行い、その岩石学と年代学を実施した。その結果、新しい知見を得た。 レッサーヒマラヤの地質体は前ヒマラヤ変動による広域変成作用(M_0)とネオヒマラヤ変動によるバロー型変成作用(M_2)を被っている。M_0とM_2に相当する変形作用で形成された面構造S_1とS_2がよく保存されている。S_1を形成している白雲母はセラドナイト成分が高く、S_2のそれはセラドナイト成分が低い。白雲母のセラドナイト成分は南から北に向かってほぼ連続的に減少している。白雲母のX線回折分析から古地温勾配が南では22oC km^<-1>北では26oC km^-であることが分かった。 塩基性変成岩に生じている角閃石のEMP化学分析からも二つの変成作用M_0とM_2が記録されていることが分かった。また、角閃石と斜長石の地質温度計を用いてM_2における変成温度を見積もった結果、南では540oCで北のMCT付近では640oCであることが分かった。南部に生じている泥質変成岩を構成する微細な白雲母のK-Ar年代測定を実施した結果、M_0は先カンブリア(1045Ma)であった。M_2で形成された北部の白雲母年代は9.5Maであった。南から北に向かって見かけ上の年代が若くなるのはM_0とM_2で形成された白雲母の混合割合の変化による。北部の白雲母年代はMCTの活動にも影響を受けている。9.5Maの年代は活動の終焉を示していると言える。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)