Project/Area Number |
04F04325
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Stratigraphy/Paleontology
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
海保 邦夫 東北大学, 大学院理学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GORJAN Paul 東北大学, 大学院理学研究科, 外国人特別研究員
PAUL Gorjan 東北大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2004 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | 硫黄同位体比 / 大量絶滅 / ペルム紀 / デボン紀 / 硫黄 / 古海洋 / 小天体衝突 |
Research Abstract |
イタリア北部のブラのペルム紀末(2億5100万年前)の大量絶滅を記録したセクションにおいて、海水中に硫化水素が存在するような貧酸素環境が当時のテチス海の浅海に出現したことを昨年度に明らかにしたが、これと同時に、硫酸塩硫黄同位体比(δ^<34>SvsCDT)の20‰から10‰への減少が起きたことも明らかにした。これは、海洋中の硫化水素が海洋表層水中で酸化した結果であると解釈できる。大量絶滅前にこの減少が起きているので、硫化水素の酸化は、大量絶滅前に起きた。これについて論文を作成し国際誌に投稿した。同セクションの岩石薄片中の化石の研究から、大量絶滅は、炭素同位体比の減少より後で起きている。グリーンランドのジャメソン島では、大量絶滅は、逆に炭素同位体比の減少より前で起きている。他の全てのセクションでは、大量絶滅は炭素同位体比の減少より後か同時に起きている。炭素同位体比の減少が世界的に同時であるとすれば、大量絶滅は地球上で同時に起きたのではなく、高緯度で先に起きたことになる。これについて論文を作成し国際誌に投稿した。 ベルギーのデボン紀後期フラスニアン期末からファメニアン期最初期(3億7500万年前)にかけて、の大量絶滅層準において、硫酸塩硫黄同位体比(δ^<34>SvsCDT)が5‰上昇していることを明らかにした。同時に炭素同位体比も上昇していることが知られている。これらの事実は、硫化物と有機物が堆積物中に大量に除去されたことを意味する。したがって、硫酸塩硫黄同位体比と炭素同位体比の急激な上昇(約100万年間)は大気中酸素の増加を起こすことになる。計算すると、大気中酸素は、現在の65%から82%に上昇したことになる。これについて論文を作成し国際誌に投稿した。
|