Project/Area Number |
04J00769
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
馬殿 直樹 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | アポプラストシアニン / 過渡回折格子法 / フォールディング / エンタルピー / 拡散係数 / 疎水相互作用 / ミオグロビン / 酸変性 / 蛋白質折れたたみ / βシート / プラストシアニン / ラベル化 / アポミオグロビン |
Research Abstract |
前年度のapoplastocyanin(apoPc)のフォールディングに伴う拡散係数変化測定につづき、過渡回折格子(TG)法により、apoPcのフォールディング初期におけるエンタルピー変化(ΔH)を測定した。その結果、まず修飾基の光解離で約25kJ/molの吸熱(ΔH>0)、体積収縮(修飾変性状態U→中間体I)ではさらに約50kJ/molの吸熱、I→終状態Nの過程ではさらに約20kJ/mol吸熱が観測された。反応の自由エネルギー(ΔG=ΔH-TΔS)が負であることから、apoPcのフォールディング初期過程はエントロピー駆動(ΔS>0)であり疎水相互作用により駆動されることがわかった。 また、apoPCのフォールディングでの拡散係数変化についてより詳しく考察するために、蛋白質構造と拡散係数の相関を明確にする必要がある。そのために,光ラベル化剤を用いて,myoglobin(Mb)の酸変性過程における拡散係数(D)とCD変化を測定した.その結果,ホロMbではpH変化に伴うDとCDの変化が一致したが、アポMbではpH4中間体において一致しなかった。このことと溶媒接触表面積の測定結果から、この中間体は疎水核に水がトラップされた構造を持つと推測された。この中間体はkineticな中間体と同じ構造をしていることがNMRで報告されている。したがって、蛋白質フォールディング初期の駆動力は疎水相互作用であるが、それには水分子を介した疎水相互作用も関与していると考えられる。このような相互作用はα-lactoalbuminにおいても提案されている。 以上、本研究により、蛋白質フォールディングに伴う蛋白質-水間相互作用の変化を明らかにできた。
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