音響放射力-重力複合場を用いた音響物性による粒子分離法の確立
Project/Area Number |
04J04548
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Analytical chemistry
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Research Fellow |
益戸 孝 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 超音波 / 定在波 / 音響放射圧 / 音響物性 / 粒子分離 / 圧縮率 / ポアズイユ流れ / 外場制御 / 音響放射力 / 粒子分離法 |
Research Abstract |
音響放射力-重力複合場において粒子はその密度・圧縮率に応じた位置に凝集することが見出されている。本研究ではそのことを利用し音響物性に基づく新規粒子分離法の確立を目的とした。 前年度まではポリスチレン(PS)粒子の溶出時間制御とPS(密度1.05)粒子とPANVCMM(密度1.20)粒子の分離に成功している。本年度は同密度、同粒子径を持つPS粒子とポリビニルトルエン(PVT)粒子の高分解分離を目的とした。その際、精密な音場設計が必要なことから、音響マッチング材としてSUS304を選定し、その正確な音速を求める必要性から、共鳴法による音速測定装置を開発し、新たに分離チャンネルを再設計した。また、複合場チャンネル内にて粒子が平衡位置に凝集する時間を短縮するために、電場を利用し、インジェクションされた粒子を、超音波定在波の節近傍(上側壁面)に誘導する方法を考案し、実験した。結果、PS、PVT粒子、それぞれの流出時間制御には成功したが、前年度からの課題である分離能の向上には至らなかった。しかしながら、幾通りかの概念から作成した分離チャンネルが、同様の結果をもたらしたことから、本分離法の再現性が示され、方法論の妥当性が証明された。 本研究結果から、分離能向上のためにはチャンネル長さを長くすることが不可欠と考えられる。しかしながら、均一な音場の設計には、複合場があまり大きくならないほうが有利である。この相対する設計における問題点は克服することが本方法を分離技術として実用レベルに移行するために必要である。本研究は、音響物性による物質分離の基本概念を与えたものであり、その概念の妥当性を実験により示すことが出来た。
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)