脳内光受容体の光情報伝達機構が解く日周活動・光周性制御の謎
Project/Area Number |
04J04797
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General fisheries
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Research Institution | Utsunomiya University |
Research Fellow |
増田 智浩 宇都宮大学, 農学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | アユ / ロドプシン / 性成熟 / 光周性 / 視床下部 / In situハイブリダイゼーション / cDNAクローニング / Dio2 / in situハイブリダイゼーション / オプシン / 生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン / 蛍光免疫二重染色 / 視索前野 / 脳内光受容体 / アルギニンバソトシン / ラジオイムノアッセイ |
Research Abstract |
脳内光受容体によって受容された光情報が甲状腺ホルモン脱ヨウ素酵素II型(Dio2)遺伝子の発現を誘導し,甲状腺ホルモンのthyroxineからtriiodothyronineへの転換が生殖腺発達のきっかけとなる,という鳥類と同様の生殖腺発達の光周性制御機構をアユなどの魚類も有することが予測されている.このモデルの魚類における妥当性を確認するため,短日繁殖型の魚類であるアユを主な対象として実験を行ってきた.昨年度はアユの脳からDio2のcDNAクローニングを行い,部分塩基配列を決定した.そこで今年度はDio2遺伝子がアユの脳内光受容体であるロドプシンを介した発現制御を受けているかをin situハイブリダイゼーションなどにより調べた.また,甲状腺ホルモン不活性化酵素であるDio3のcDNA部分塩基配列を決定し,Dio3についても同時に検討を行った.その結果,Dio2,Dio3のmRNAはアユ脳室壁のependymal cellに局在していることが判明した.この発現部位は脳内光受容分子であるロドプシンの発現が免疫組織化学により確認された視索前野とは異なる部位であった.また,生殖腺発達が促進される短日条件下と抑制される長日条件下で飼育したアユのDio2 mRNA量を比較したところ,短日条件下で長日条件下よりも有意に高い発現量を示した.Dio3 mRNA量は有意な変化を示さなかった.よって,短日繁殖型のアユにおいても光周情報はDio2発現の増加を介して性中枢に伝達されるものと結論された.また,Dio3の発現量が長日条件下と短日条件下で変動しないのは短日繁殖型動物の特徴である可能性がある.
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)