合成試剤としてメチレンシクロプロパン類を活用する遷移金属触媒による環化反応の開発
Project/Area Number |
04J04956
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Research Fellow |
門脇 詳 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | シロール / 付加環化反応 / ヒドロシリル化反応 / トランス付加 / アリルシリル化 / イリジウム錯体 / ルテニウム錯体 / 金錯体 / アレンイン / 環化異性化反応 / シクロブテン / ルイス酸触媒 / シクロブタノン / イッテリビウム / ベータハロエチルナフタレン / 8員環不飽和ケトン / メチレンシクロプロパン / スピロ化合物 / 閉環メタセシス反応 / モリブデン-アルキリデン錯体 / アレニルシクロペンテン / ビニリデン錯体 |
Research Abstract |
遷移金属錯体触媒を用いる新規有機反応の開発、および機能性材料の効率合成反応の開発という観点に立ち、有機EL素子などに用いられるシロール(シラシクロペンタジエン)の新規合成法の開発を目指した。 1.イリジウム-ホスフィン錯体触媒存在下、アルキニル(2-アルキニルフェニル)シランに対して、モノアルキンを作用させることで、交差[2+2+2]付加環化反応が進行し、シラフルオレン誘導体を良好な収率で与える反応を見いだした。この反応は、新しいシラフルオレン骨格の構築法であり、これまでの合成手法で必要とされた強塩基あるいは強い還元条件は必要としないことを特徴としている。 2.カチオン性ルテニウム錯体触媒存在下、1,3-ジインとジヒドロシランが反応することで、2位および5位にアリール基を有するシロール誘導体を良好な収率で与える反応を見いだした。この反応では1,3-ジインに対しトランス-ヒドロシリル化反応が分子間、分子内で連続して起こり、シロール骨格を一挙に構築することができる。この反応は様々な官能基を持つ基質に適用可能であり、多様なシロールを合成できる。また、ジヒドロゲルマンを用いることにより対応するゲルモール誘導体を合成することにも成功している。 3.アリル(2-アルキニルフェニル)シランに対し、カチオン性金錯体触媒を作用させることで、3位にアリル基を有するシラインデン誘導体を良好な収率で与える反応を見いだした。この反応では、アルキンに対して、トランス-アリルシリル化反応が起こり、シロール骨格を構築している。この反応は温和な条件で進行し、かつ高い官能基許容性を持つ。 また、1、2および3において合成したシロールの吸収・発光スペクトル、ガラス転移温度、および蛍光量子収率の測定を行い、各シロールの物性評価も行った。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)