光中断を用いたイネの開花におけるシグナルネットワークの解明
Project/Area Number |
04J05053
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Breeding science
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Research Fellow |
石川 亮 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | イネ / フィトクロム / 光中断 / 開花 / 日長 / 短日植物 |
Research Abstract |
植物は日長に反応して開花を誘導する性質から大きく、短日植物と長日植物に分けられる。分子遺伝学を中心とした研究から、これら植物の開花制御に関わる分子シグナルネットワークの理解が進んでいる。長日植物であるシロイヌナズナと短日植物であるイネを用いた研究から、両植物が日長を感知して開花を誘導するシグナルネットワークの骨格は保存されていることが示唆されている。 イネに対して暗期の中央で白色光による光中断を一回行なうと、開花のスイッチとされるHd3a遺伝子の急激な発現抑制が観察され、この反応にはフィトクロムBが関係していることを報告した(Ishikawa et al.2005)。 今年度は、光中断の光源に単色光を用い、フィトクロムによるHd3aの転写制御機構を光生物学的に明らかにすることを中心に実験を行った。Hd3a遺伝子の発現量と開花遅延は赤色光の光量依存的に制御され、また赤色光による光中断効果は、遠赤色光よって打ち消される関係を確認した。以上の結果は、過去に報告された光中断の重要な実験結果がHd3aの転写制御で説明できることを示せたといえる。また、開花における概日時計と光の関係を明らかにするためにHd1過剰発現体を用いた解析を行った。野生型においてHd1を過剰発現させた場合、長日条件下では開花に影響はないが、短日条件下ではHd3aの発現低下と顕著な開花遅延を起こすことが明らかになった 以上の結果を、現在論文にまとめており、学術誌に投稿予定である。また本年度は、昨年度に報告した光中断の分子機構を総説としてまとめ、蛋白質・核酸・酵素(共立出版社)に発表した。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)