重度身体障害者と家族の地域生活支援に関する調査・実証研究
Project/Area Number |
04J06203
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sociology
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Research Institution | Ochanomizu University |
Research Fellow |
土屋 葉 お茶の水女子大学, 文教育学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 障害者 / 家族 / 所得保障制度 / 家計構造 / ヤングケアラー / 障害基礎年金制度 / 生活保護制度 |
Research Abstract |
1.所得保障制度のあり方の検討 東京都内の自治体の協力を得て行われた質問紙調査「障害者生活実態調査」(2005年12月実施)に、調査票設計の段階から参加した。ここで得られたデータから障害者世帯の家計構造について分析を行った。この結果、障害者世帯はおおむね低所得の状態におかれており、とくに単独世帯の場合にそれが著しいこと、収入は公的年金と手当て、不足する場合には生活保護に依拠していることが明らかになった。支出については、障害にかんする支出額が少なからず存在した。まず低所得におかれている障害者について、早急に対策を講じる必要があること、また障害種別、障害程度、居住形態を考慮しつつ、住宅保障や介助保障など複数の制度を組みあわせた所得保障制度が有効であると結論づけた。上記は報告書としてまとめられ、来年度の社会福祉学会にて共同報告を行う予定である。 2.障害をもつ人の地域生活実践の分析 イギリスにおけるヤングケアラー(young carer)研究の文献レビューを行い、批判的検討を行った。この結果「ケアする子ども」という視点のみで子どもの経験をとらえることは難しく、その特殊性について「障害の親」と「非障害の子とも」の関係性という軸を立てて検討することが必要であると指摘した。 またミクロレベルでの「障害者家族」の経験を明らかにするために、障害/病気の親とその子どもへのインタビュー調査を行った。親へのケアにかんして、担い手となる子どもは女子に偏っていること、実際にケアや家事役割を担うことで、子どもは時間的制約や就労の機会の喪失を経験していることが明らかになった。また、「障害」については年齢階層別に、病気/障害の受け入れにかんする「困難」の内容と程度が異なっていた。これについては今後も検討していく予定である。上記は第2回障害学会および第78回日本社会学会において報告し、障害学会学会誌『障害学研究』へ投稿した(掲載予定)。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)