超対称SO(10)大統一模型における陽子崩壊過程の解析。
Project/Area Number |
04J07336
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Research Fellow |
菊池 樹 立命館大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 右巻きニュートリノ / シーソー機構 / 強いCPの破れ / アクシオン / バリオジェネシス / インフレーション / 大統一理論 / SO(10)模型 / 超対称性 / レプトン・フレーバーの破れ / 陽子崩壊 / ニュートリノ / 標準模型を越える物理 |
Research Abstract |
私はこれまでに主として、現実的な「超対称SO(10)大統一模型」の構築を目指し研究を進めてきました。特に『Minimal SO(10)Model』と呼ばれる模型に基づいてニュートリノ物理から超対称性の物理、そして近年はこの模型の応用として、宇宙論への展開などの研究を進めてきました。具体的には、例えば以下の事柄について研究を行っています。 1.Peccei-Quinn scaleとright-handed neutrino mass scaleとの関係。Strong CP問題の解の1つとしてPeccei-Quinn(PQ)solutionは非常に有力なものですが、そこで生じるAxionはその質量が非常に小さくなければならず、その結果、PQ symmetryの破れは非常に高いスケールで生じ、シーソー機構を仮定した場合に出てくる右巻きニュートリノの質量スケールと同程度になることが知られています。両者を関係づけるために本研究では、SO(10)の枠組みでゲージ化されたB-L対称性とPQ対称性を同時に破るような模型を考察しました。 2.Inflatonのnon-thermal decayによるbaryon asymmetryの生成。近年、leptogenesisシナリオはニュートリノ物理とbaryon asymmetryを関係づける興味深いシナリオとして多くの注目を浴びてきました。一方、このシナリオで十分なbaryon asymmetryを生成するためにはthermalな右巻きニュートリノの質量が非常に大きくなければなりません。他方、もし超対称性を仮定した場合、大きすぎるreheat temperatureはthermal gravitinoの早期崩壊を招き、非常に上手くいっていたBig-Bang Nucleosynthesisの予言を壊してしまう可能性があることが知られています。従って、thermalに生成された右巻きニュートリノを用いるシナリオは再び考え直す時期にあると言えます。そこで、それに変わるシナリオとして、inflaton場からの崩壊物として右巻きニュートリノをnon-thermalに生成し、そのnon-thermalな右巻きニュートリノを使うnon-thermal leptogenesisシナリオを私はSO(10)GUTの枠組みで再評価しました。
|
Report
(2 results)
Research Products
(14 results)