近接場光を用いた高精度原子操作による超微細構造物の作製に関する研究
Project/Area Number |
04J07505
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
高見澤 昭文 慶應義塾大学, 理工学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 近接場光学 / 単一原子検出 / 半導体量子ドット / 局在表面プラズモン / 国際研究者交流 / ドイツ:フランス / 近接場光 / マイクロチップ / 局在プラズモン / 金ナノ粒子 / 高精度原子操作 |
Research Abstract |
ルートビッヒ・マクシミリアン大学(ドイツ・ミュンヘン)において行ってきた光ファイバと小型レンズを用いた単一原子検出器の研究の成果を原著論文としてまとめ、論文雑誌に掲載した。 慶應義塾大学において昨年度から行ってきた半導体量子ドットと金ナノ粒子を相互作用させる実験では数々の進展が見られた。まず、ガリウム砒素の半導体量子ドットのサンプル表面に直径100 nmの球形金粒子をばら撤き、量子ドットと結合させる実験を行った。励起光がナンプル表面に対してp偏光となるとき、s偏光の場合に比べて量子ドットからの発光強度が強くなった。金ナノ粒子の近傍に誘起される局所的で強い光の場である局在表面プラズモンは、励起光がp偏光のときに量子ドットと強く結合することから、金ナノ粒子の影響によって発光強度が増大したものと考えられる。 また、金ナノ粒子の形状を選ぶことによって、量子ドットの自然放出レートの共鳴的な増大が期待されるが、高屈折率の誘電体基板中に埋め込まれたガリウム砒素量子ドット中の双極子がサンプル表面に垂直に振動する場合、サンプル表面上に横たわった金ロッドによって共鳴的に自然放出レートが増強されることを見積もった。ここで、ガリウム砒素量子ドットの発光波長(770nm)においては、従来から示されている局在表面プラズモンによる増強は、サンプル表面上に立てられた金ロッドによって起こる。従って、今回見積もられた共鳴は局在表面プラズモンによるものではなく、基板表面での反射による新しい原理に基づくものである。反射によって引き起こされる共鳴による自然放出レートの増強度は、局在表面プラズモンによるそれよりも2桁大きい。加えて、金ロッドをサンプル表面上に横たわらせる方が立てるよりもはるかに容易である。こうしたことから、今回見出した反射による共鳴は、自然放出レートの増大に極めて有効であると期待される。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)