エスニシティ形成とそのメカニズム-在日外国人多住地区と少数地区の比較研究-
Project/Area Number |
04J08756
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sociology
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Research Institution | Osaka City University |
Research Fellow |
堀田 富美 (高智 富美) Osaka City University, 大学院・文学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 在日外国人多住地区 / 大阪府八尾市 / ニューカマー / オールドカマー / 民族関係 / 在日外国人少数地区 / 生活史 / 都市間比較 / 外国人多住地区 / 日本語力 / エスニック・ネットワーク / 中国帰国者 / 外国人少数地区 / 在日外国人教育 / エスニシティ形成 / 難民 / エスニック・ビジネス / 国際交流 / ベトナム人 |
Research Abstract |
本年度は、(1)在日外国人多住地区の事例として取り上げた大阪府八尾市で昨年度までに実施したニューカマーの外国人住民の生活史調査の分析をすすめ、その知見をまとめ、国内外の学会や学会誌において発表した。同市の事例からは、これまでの民族関係に関する先行研究では言及されることが少なかったオールドカマーとニューカマーとの共同的な民族関係の重要性を検証することができた。(2)在日外国人少数地区の事例調査に関しては、当初は兵庫県加古川市を事例として取り上げ、日本人住民の意識調査および外国人住民の生活史調査を実施し、八尾市との比較研究を進める予定であったが、行政や関係諸機関などの協力を得ることができなかったため、兵庫県下の外国人少数地区の自治体の外国人担当部署や教育関係者や、学校教員などからの聞き取り調査、民族教育の現場への参与観察、資料収集を実施した。同調査からは、外国人施策が制定されつつあるものの、いまだ体系化されてはおらず、海外との姉妹都市交流などの国際化の面が依然として強調されており、行政内での連携も弱いこと、在日韓国・朝鮮人の民族教育は実施されておらず、大阪府のケースのように、オールドカマーの教育がニューカマーの教育に応用されるという経路は存在していないこと、他方において、近年、母語教育の導入など、ニューカマーの教育支援には力が入れられていることが明らかとなった。民族関係については、量的な調査は実施できてないが、聞き取り調査の結果からは、ニューカマー住民の職業が特定の産業に集中する傾向があり、居住地が特定の地域に偏っているため、当該地域をのぞいては日本人住民との接触は多くはないことが明らかとなった。今後はさらに同地区におけるさらなる調査を実施するとともに、ニューカマーやオールドカマーの集住地などにも焦点を当て、都市間比較を進める予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)