2004 Fiscal Year Annual Research Report
エスニシティ形成とそのメカニズム-外国人多住地区と少数地区の比較研究-
Project/Area Number |
04J08756
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
堀田 富美 (高智 富美) 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 外国人多住地区 / 在日外国人教育 / 民族関係 / エスニシティ形成 / 難民 / エスニック・ビジネス / 国際交流 / ベトナム人 |
Research Abstract |
本年度は外国人多住地区における在日外国人教育の取り組み、および日本人住民と外国人住民の民族関係についての調査研究を行った。事例として、韓国・朝鮮人、ベトナム人、中国人が多数在住する大阪府八尾市を取り上げ、同市の社会的・経済的背景に関する文献調査を行うとともに、市教育委員会、在日外国人教育研究会、市内の公立小・中学校へ派遣されている通訳などから聞き取り調査を実施し、同市の在日外国人教育の現状と課題についての考察を深めた。また、地域のNPO団体が主催する外国人の子どもたちの学習教室にて参与観察を行い、民間レベルにおける外国人教育の取り組みとエスニシティ形成への影響について検証し、その概要を同団体の事業報告書にまとめた。 さらに、八尾市の外国人住民の置かれている現状について把握するため、難民事業本部、八尾市のベトナム人会、エスニック・ビジネスの経営者などからの聞き取りを行った。また、外国人住民が多数入居する公営住宅の自治会長からの聞き取り調査、市内で催される国際交流事業における観察を行い、日本人住民と外国人住民との民族関係についての予備的考察を行ったうえ、同市の日本人住民1000人を対象とする市民意識調査を実施し(2005年3月17日現在、回収率39パーセント)、現在その分析を進めている。このほか、地域のNPO団と連携しながら、八尾市のベトナム人住民を対象とする意識調査も現在実施中である。 なお、これまでの調査研究の概要について、第22回日本都市社会学会において報告を行った。
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Research Products
(2 results)