非線型クライン・ゴルドン方程式における時間大域解並びに爆発解について
Project/Area Number |
04J09199
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Basic analysis
|
Research Institution | Hokkaido University |
Research Fellow |
佐々木 浩宣 北海道大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | クライン・ゴルドン方程式 / 時間大域解 / 散乱問題 / 逆散乱問題 / ストリッカーツ評価 / ベゾフ空間 / 関数空間の補間理論 / 湯川ポレンシャル / ソボレフ空間 / ローレンツ空間 / 波動作用素 |
Research Abstract |
非線形クライン・ゴルドン方程式等の散乱問題及び逆散乱問題を中心に研究し、それらの成果を学術雑誌へ投稿し、研究集会等で発表した。 <散乱問題について> 扱う非線型項は冪乗タイプである。 散乱問題は方程式の時間大域解の存在、及びその一意性、さらには解の漸近挙動を統括的に扱う分野である。 これまでに冪の指数に或る程度の条件を課せば、適当な意味での散乱作用素が定義できることが知られている。ところが、既存の結果のままでは、指数の条件を連続的に変更させていくと、それに伴う作用素の定義域の条件が、突如不連続的に強くなるという不自然さが残る。 今年度は、ストリッカーツ評価と重みつきソポレフ空間に関する複素補間法を用いることによって、先に述べた不自然さをある程度解消し、なおかつ定義域の条件を弱くすることができた。これを概して言えば「『時間大域解が一意に存在し、なお且つその解が、時間を無限大に経過させたときに自由クライン・ゴルドン方程式の解に漸近する』初期データの条件を弱めることができた」となる。 この結果は近々「Discrete Contin. Dynam. Systems Supplement Volume 2007」に掲載される予定である。 <逆散乱問題について> 逆散乱問題は「既知なる散乱作用素の性質から、非線型項のより具体的な性質を探り出す」という、いわゆる逆問題の領域であるが、前述した散乱問題の更なる応用とも解釈される分野であり、時間大域解の更に詳しい性質を見出せる可能性がある。 今年度は、プラズマ現象に関する非線型Schroedinger方程式の逆散乱問題を考察し、以下の結果を得た: 「散乱データが十分に得られれば、プラズマの状態を表すパラメータ(Debye距離の逆数)を同定できる」 この結果は同様の非線型項を持つ半相対論的方程式(クライン・ゴルドン方程式に近い構造を持つ方程式)の逆散乱問題にも応用できる。
|
Report
(3 results)
Research Products
(4 results)