Project/Area Number |
04J10091
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Solid earth and planetary physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
松澤 孝紀 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | Thermal pressurization / 破壊核形成 / 動的すべり / 地震の素過程 / 初期破壊過程 / 地震すべり / シュードタキライト / 融解現象 / melt lubrication / メルトパッチ / flash melting / 地震 / 摩擦熱 / 融解 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
断層面で発生する熱が地震すべりに与える影響のうち、本年度は特にthermal pressurizationに関する数値シミュレーションを行った。Thermal pressurizationと高速な地震すべりの関係は、近年の研究より明らかになりつつあるが、破壊核形成段階からの計算は行われていない。本研究ではthermal pressurizationの効果が地震すべりの初期過程から動的すべりに至る過程で、どのような影響を与えるかを明らかにすることを目指した。なおこの研究は、米国スタンフォード大学のPaul Segall教授のもとで行った。従来のような高速すべりのみを対象とした研究とは異なり、破壊核形成過程からの影響を計算するためには、温度場の数値計算を効率的に行う必要がある。そのため、差分計算において時間ステップを律束する空間グリッド幅を、誤差評価を導入して適切な幅にとり直すことで温度場の発展を効率的に計算する手法を開発し、計算時間で100倍以上の大幅な効率化に成功した。これにより、断層面でのすべり速度が0.1mm/sといった初期破壊過程においてもthermal pressurizationがすべりに影響を与えうることが数値計算から示された。さらにこの手法を利用して、破壊核形成過程から動的すべりに遷移するthermal pressurizationの効果を2次元弾性体で現実的な時間内に計算することが可能となった。 研究の発表としては、欧州地球科学連合では昨年度行った断層面の熱による融解に関する数値シミュレーションの発表を招待講演として行った。また、本年度研究を行ったthermal pressurizationに関しては、2006 SCEC meeting、米国地質学会および米国地球物理学連合大会で、thermal pressurizationに関する発表を行った。
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