アロセントリックな空間行動におけるヒト前頭前野と海馬機能のfMRIによる研究
Project/Area Number |
04J11149
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cognitive science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
地村 弘二 東京大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 核磁気共鳴画像法 / 空間行動 / 前頭前野 / 眼球運動 / 海馬 |
Research Abstract |
まず空間行動に関係する脳領域を同定するために,昨年度開発したMRI内での眼球運動測定装置を用いて,視覚的急速眼球運動課題を被験者に行わせた.被験者は0.5秒おきに7度右または左に移動する視野角0.8度の視覚刺激を目で追った.16秒の休息と16秒の眼球運動を交互に行わせて,そのときのMRI信号の差分を計算したところ,前頭前野および頭頂葉の複数の領域で有意な活性がみられた. つぎに頭頂領域が空間的行動以外でも活性するかどうかを調べるために,空間的な認知処理をともなわないようにコントロールされた認知的構えの切り替えに関係する脳領域を同定した.ウイスコンシンカード分類課題を修整した課題が用いられた.視覚刺激の視野角は0.8度であり,反応は1つのボタンを1回または2回押すことによって行なわれた.課題遂行中,被験者が視覚刺激を注視し,眼球運動を行っていないことを確認するために,眼球運動をモニターしたところ,遂行時間中の98.2±1.2(平均値±標準偏差)%において,3度四方の視野角に注視していることが確認された. 空間的行動(眼球運動)と空間的認知処理を排除した認知的構えの切り替え時の関連領野の配置を調べてみると,前頭前野では前後(眼球運動:後,構えの切り替え:前),頭頂葉では内側外側(眼球運動:外側,構えの切り替え:内側)に分布していることがわかった.さらに頭頂葉における認知的構えの切り替えは,左半球優位であった.このことは,おなじく左半球優位であることが知られている,認知的構えの切り替えに関連する前頭前野領域と,左の頭頂領域が協調して行動の柔軟性を導いていることを示唆している.
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)