高速XAFS法による表面反応の実時間観測とDFT-モンテカルロ法による機構解明
Project/Area Number |
04J11504
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
長坂 将成 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | NEXAFS / DFT / モンテカルロ法 / 表面反応 / XPS / プロトン移動 / レーザー脱離 / 触媒 / モンテカルロシミュレーション / 自動車触媒 / 時間分解測定 / 密度汎関数法 / 水 / プラチナ触媒 / 水生成反応 |
Research Abstract |
初年度から高エネルギー加速器研究機構放射光科学研究施設(KEK-PF)の軟X線ビームラインBL-7Aにおいて、Pt(111)表面上の水生成反応中の反応種の時間変化を、高速XAFS測定を行うことにより調べてきた。この結果とモンテカルロ法の結果の比較からPt(111)表面上のH_20とOHの間のプロトン移動が非常に重要な役割を担っていることが示唆されたが、プロトン移動がどの程度の時間スケールで進行するかが不明であった。そこで新たにレーザー脱離法とマイクロX線光電子分光法を組み合わせた手法を開発することにより、プロトン移動の速度を求める実験を行った。具体的には、レーザー脱離法により、OH+H_2O/H_2O/OH+H_2Oという一次元構造を持つ表面を作成し、このときのOHとH_2Oの表面分布の時間変化をマイクロX線光電子分光法で測定した。その結果、中心部分においてOHの被覆量が時間と共に増大するのが確認された。得られたOHの被覆量の時間変化をランダムウォーク理論で解析した結果、プロトン移動が140Kでナノ秒の時間スケールで進行することが明らかとなった。また密度汎関数法とモンテカルロ法を組み合わせた手法を新たに開発し、それを用いることによりPt(111)表面上のCO酸化反応の反応機構を明らかにする試みを昨年度から継続して行ってきた。その結果、様々な温度、圧力で特異的な振る舞いをするCO酸化反応の反応機構を統一的に説明することができるモデルを提唱することができた。以上のように、メゾスコピックスケールで特徴的な振る舞いをする表面反応の機構を解明する上で有効な高速XAFS法とDFT-モンテカルロ法を開発した。この手法を様々な表面反応に適用することにより、それらの機構を明らかにすることができた。以上の方法が他の様々な表面反応の機構を解明する上で有効なアプローチとなることを示すことができた。
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Report
(3 results)
Research Products
(14 results)