Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
アルツハイマー病(AD)患者脳内に蓄積する老人斑の主成分は、アミロイドβ蛋白質(Aβ)である。AβはAD発症に深く関わるとされ、その産生を担うγセクレターゼの切断機構の解明は、ADの病因解明、治療・予防薬の開発にあたって極めて重要である。近年FAD病因遺伝子産物であるpresenilinを中心としたnicastrin(NCT)、APH-1、PEN-2を含む高分子量膜蛋白質複合体がγセクレターゼの本体であるとする結果が集積しつつある。NCTはγ-secretase複合体を構成する膜蛋白質の一つであり、基質の受容体として機能することが知られている。本年度の研究では、Sf9-baculovirus発現系において発芽型ウイルス粒子(BV)上に機能型膜蛋白質が集積することに注目し、γ-secretase活性をmodulateする機能抗体の作製を目的として、NCTを発現させたBVを免疫原として抗NCTモノクローナル抗体を作製した。その結果、免疫染色、免疫沈降、ウェスタンブロットにおいて機能型NCTを認識する抗体A5226Aが得ることに成功した。また、、A5226はin vitro γ-secretase活性を有意に阻害し、γ-secretase活性依存的な癌細胞の増殖を抑制することを見出した。これらの結果から、A5226AはNCTを標的としたADおよび癌の抗体治療薬として有効と考えられる。
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All Journal Article (2 results) Patent(Industrial Property Rights) (1 results)
Journal of Biological Chemistry 279・36
Pages: 38040-38040
Biochemical and Biophysical Research Communications (in press)